テプコシステムズ、データ駆動の推進で「HPE GreenLake」採用--ゼロカーボンエネルギー社会を促進

藤本和彦 (編集部)

2024-10-29 15:06

 東京電力グループのITインフラを手掛けるテプコシステムズは、電力の安定供給とゼロカーボンエネルギー社会の促進に向けたデータ駆動の取り組みを推進するため「HPE GreenLake」を採用した。ヒューレット・パッカード エンタープライズ(HPE)が10月29日に発表した。

 日本は世界で5番目にエネルギーを消費する国であり、その首都圏に住む約2900万人の顧客に対して、東京電力は発電と1万5000kmに及ぶ送電線を通じて安定した電力供給を行っている。そのような同社にとって、データは非常に重要な基盤となっている。

 データ蓄積プラットフォームの「TEPCO Data Hub」は「HPE Ezmeral Software」を基盤として構築されており、同社の事業、グループ社員、顧客から生成される膨大なデータをAIや生成AI、データ分析に活用している。これにより、サービス品質の向上や研究開発の強化が図られている。

 テプコシステムズは2020年、コミュニティー型クラウドサービスを提供するIaaS事業「TEPcube」を開始。現在は「TEPCO Data Hub on TEPcube」を通じてPaaS事業も展開しており、ゼロカーボンエネルギー社会の実現に貢献しようとする組織が豊富なデータを活用するための基盤を提供している。

 TEPCO Data Hub on TEPcubeの中核を担うHPE Ezmeral Softwareは、データ分析、機械学習、AIワークロードのための統合分析およびデータレイクプラットフォームを、予測可能で透明性の高いコストで提供することを特徴としている。これにより、ハイブリッドマルチクラウド環境でデータを活用したイノベーションに取り組むことができるとしている。同社のアジャイルセンターに所属するソフトウェアエンジニアは、信頼性の高いオープンソースツールを利用でき、プラットフォームやツール間の相互運用性が確立されているため、ハードウェアとソフトウェアを一体化して活用することが可能となる。

 HPE GreenLakeは、HPEが提供するサーバー、ストレージ、ソフトウェアなどを、同社が全面的に管理するエンドツーエンドソリューションとして利用できる。システム調達の柔軟性、インフラ管理、消費分析、予測可能なコストなどを通じて、よりモダンなクラウド体験を実現するとしている。

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