筆者はこれまで、数え切れないほど多くのウェブブラウザーをテストし、使用してきた。テキストベースのものから、奇妙で素晴らしいものまで、あらゆるものを試してきた。利用可能なウェブブラウザーが多数存在することを知っているので、ほとんどの人が使用しているブラウザーより優れたものでさえ認知度が低いことに、いつも驚かされる。
そうした代替ブラウザーの多くが広く使われていないのは、単純にほとんどの人に存在を認知されていないからだと思う。筆者はそうした現状を変えたいと考えている。
本記事では、時間をかけてテストし、現在使っているメインブラウザーと比較する価値のあるウェブブラウザーを5つ紹介する。それでは、詳しく見ていこう。
1. 「Arc」
Arcは、もっと多くの人が知っているべきブラウザーである。この代替ブラウザーを試した人は、現在使っているブラウザーから恒久的に乗り換えたいと思うはずだ。Arcはそれほど優れている。筆者は5分間使用しただけで、Arcを「macOS」のデフォルトのウェブブラウザーにする必要があることを悟った。その判断を後悔したことはまだない。
Arcに関して、筆者が最も魅力的だと感じているのは、「Spaces」という機能でタブを効果的に管理できることだ。Spacesを使用すると、関連するタブごとにワークスペースを作成し、それらを(トラックパッドで)簡単に左右にスワイプできる。Spaces間でタブを移動させたり、Spacesをフォルダーとして保存したりすることも可能だ。
Arcの美しいインターフェースに慣れると、ほかのブラウザーが退屈でつまらないものに見えてくる。Arcは、市場のどのブラウザーにも劣らないパフォーマンスを提供し、頻繁にアップデートされる。
ArcはmacOSと「Windows」「iOS」に無料でインストールできる。開発元のThe Browser Companyが将来的に「Linux」版も作る価値があると判断する可能性もある。
Arcの画面イメージ
提供:Jack Wallen/ZDNET
2. 「Colibri」
Colibriは、すっきりしたユーザーインターフェース(UI)を備えたシンプルなブラウザーだ。軽量かつコンパクトで、高速に動作するように設計されている。タブ機能がないという点で、現代のブラウザーの中ではユニークな存在だ。1つのウィンドウに1つのサイトしか表示されない。別のサイトにアクセスしたい場合は、新しいウィンドウを開くことになる。
Colibriでは、リンクやリスト、フィードを保存できるアカウントにサインアップする必要がある。そして、表示中のサイトとアカウントビューを切り替えて、そこからアクセスしたいサイトを見つける。このシステムにより、ColibriのUIはミニマリスト的で使いやすいものになっている。確かに、これは多くのユーザーが慣れ親しんでいるものと大きく異なる。しかし、操作の流れに慣れて、すっきりとしたインターフェースを見れば、この代替ブラウザーの本質である高速な動作とすっきりしたUIの良さをすぐに理解できるはずだ。
ColibriはLinuxとmacOS、Windowsで利用できる。公式ウェブサイトのメインページの下部から、ダウンロードリンクを無料でリクエストできる。
Colibriの画面イメージ
提供:Jack Wallen/ZDNET