NECとTangerine(タンジェリン)は11月19日、小売店舗における顧客体験(CX)と業務効率化に向けて協業すると発表した。両社は、双方が持つセンシングや映像解析などの技術を活用することで、購買データの収集からデータ分析、施策立案を一気通貫で行うソリューションを共同開発する。
Tangerineは、小売企業のアプリにOnline Merges with Offline(OMO)機能を搭載する「Store360 UX」や、来店客の行動データを取得・分析し、パーソナライズされた施策を立案する「Store360 Insight」などのサービスを提供する企業。
協業では、Tangerineの持つ店内情報収集力とNECのAI分析技術を組み合わせることで、店舗における情報収集から分析までを一貫して提供する。こうしたリアル情報にアプリ起点のオンライン情報を掛け合わせることで、消費者への解像度を向上させ、最適なタイミングでのコンテンツ提供を図る。
将来的には、生成AIを活用したNECのマーケティング施策立案技術「BestMove」とも連携させることで、AIがセグメントを抽出し、消費者や店舗ごとに最適な施策を自動でアウトプットすることを目指す。
Tangerineの強みである実店舗における行動情報の収集と、NECの強みである顔認証や棚定点情報などの映像ソリューションを通して得られる情報を融合することで、より詳細な実店舗情報の収集を実現するソリューションを両社で検討する。例えば、買い物中の動作に合わせ、店頭サイネージの広告商品をリアルタイムに訴求することなどが考えられる。
協業のイメージ