「Gemini」、有料版にAIリサーチ機能「Deep Research」が登場

Sabrina Ortiz (ZDNET.com) 翻訳校正: 矢倉美登里 吉武稔夫 (ガリレオ)

2024-12-12 09:34

 ウェブはリソースであふれており、必要な答えはすべてウェブ上で見つかるが、必要な答えを正しく見つけるのは、時間のかかる手に負えないプロセスになることもある。Googleの新しい「Deep Research」機能は、そうしたプロセスの管理を手助けしてくれる。

 Googleは米国時間12月11日、人工知能(AI)に関する進展とリリースを複数発表した。AIを日常的に利用するユーザーにとって特に注目すべきものの1つは、ユーザーに代わって徹底的な調査を実行してくれる「Gemini Advanced」向けエージェント機能Deep Researchだ。

 Deep Researchは、詳しく知りたいトピックについてユーザーが質問すると、複数のステップで構成された調査プランを作成する。ユーザーはそのプランを承認するか否かを決定でき、承認した場合は、Deep Researchが数分間ウェブブラウジングする。

 Deep Researchは、人が調査するときと同じような振る舞いをする。つまり、ウェブブラウジングを行い、その結果分かったことに基づいて新たな調査をするというプロセスを、質問に答えるのに十分な情報を収集するまで何回か続けるのだ。

 それらの調査結果は総合的なレポートの作成に利用され、ユーザーが特定の関心分野をさらに掘り下げて調べられるように、一次資料へのリンク付きでレポートがまとめられる。作成されたレポートは補足質問で改善でき、結果に満足したら、ユーザーはそれを「Googleドキュメント」にエクスポートできる。

 Deep Researchは11日に、デスクトップ版とモバイルウェブ版のGemini Advancedユーザー向けにリリースされ、2025年初めにはアプリ版の提供が開始される予定だ。利用するには、左上のGemini Advancedのロゴの下にあるモデルの切り替えトグルから「1.5 pro with Deep Research」を選択するだけでいい。

 Googleは、最も高度なモデルである「Gemini 2.0」も発表した。すべての「Gemini」ユーザーが、モバイルウェブ版およびデスクトップ版にあるモデル切り替えトグルを使って、「Gemini 2.0 Flash Experimental」のチャットに最適化されたバージョンを試用できる。Gemini 2.0は近いうちにGeminiアプリでも利用できるようになる。Gemini 2.0では、強化されたパフォーマンスを目にするはずだが、初期プレビュー版のため、期待通りに機能しない可能性もあるとGoogleは警告している。

提供:MirageC/Getty Images
提供:MirageC/Getty Images

この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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