NTTデータは1月10日、Amazon Web Services(AWS)との戦略的協業契約の締結を発表した。生成AIのビジネス活用やクラウドサービスの高度化など、日本市場を対象に多様化する顧客のニーズに対応し、デジタルビジネスを強化する。期間は2025年1月から3年間。
NTTデータは、自社のアセットを活用した生成AIやハイブリッドクラウドのサービス開発・提供でAWSとの連携を推進する。具体的には、NTTデータが提供する生成AI活用サービス「LITRON」やNTT版大規模言語モデル「tsuzumi」をAWS環境上で提供し、AWSの生成AIサービス「Amazon Bedrock」を活用したAIエージェントサービスの構築など、生成AI関連サービスの拡充・強化に取り組み、新たなビジネスを創出する。
また、データ保護など特定のセキュリティ要件を満たすために、NTTデータのデータセンターやクラウドサービス「OpenCanvas」とAWSを組み合わせ、アジリティーと安心安全の両立を実現したハイブリッドクラウドサービスの開発を推進する。
さらに、企業のクラウド活用を、企画から運用までワンストップで支援するサービスラインアップを増強する。ガバメントクラウドなど高いサービスレベルを求められるシステムのクラウドマイグレーションやモダナイゼーション、その後の運用までのプロセス全般を伴走し、最適なクラウド活用を支援する。
並行して、NTTデータがサービス提供する「A-gate」などのアセットにおいて、AWSサービスを活用した機能拡張・新規アセット創出を両社で推進する。
デジタル人材の育成にも注力し、企業への安定したサービス提供のため、国内グループ約6800人(2024年8月末時点)のAWS認定資格保有者を今後3年間で1万人に増やし、高度人材の質と量の充実を図り、エンジニアリング力の強化を加速する。
人材育成に加えて、技術アセットの整備にも取り組む。豊富な案件実績に基づくベストプラクティスを詰め込んだ開発テンプレートのラインアップを拡充し、これまで培ったAWS運用ノウハウと組み合わせて、NTTデータが提供するクラウドサービスに組み込む。
これにより、質・量が充実したデリバリーリソースと技術アセットの両面から、NTTデータが提供するクラウドサービスを強化する。