日本IBMとKPMGジャパンは1月21日、日本企業のAIガバナンスの向上を目指し、戦略的な協業関係を強化すると発表した。
両社は「IBM watsonx.governance」と「KPMG Trusted AI」を組み合わせたサービスを提供し、企業のAIガバナンス構築と運用定着を支援する。このサービスは、KPMGジャパンのコンサルティングサービスを通じて提供される。
新しいサービスは、IBM watsonx.governanceを中心としたAIソリューションと技術的な専門性と、KPMGジャパンのAIリスクやガバナンスに関する専門性、組織体制や各種プロセスの整備、モニタリングのノウハウを組み合わせたものだ。これによりKPMG Trusted AIの効果的かつ効率的な実装を実現する。
「IBM watsonx.governance」と「KPMG Trusted AI」の連携イメージ（提供：日本IBM）
欧州連合（EU）では、2024年5月にAI規制法が成立した。また、日本では内閣府・AI戦略会議において法制化の検討が開始され、AIガバナンスの重要性が増している。こうした中、企業はAI活用によるリスク対応とガバナンス体制の整備が注目されている。
IBMは2018年にAI倫理委員会を発足し、AI倫理の3原則を策定した。また、AIリスク評価フレームワークを開発・運用し、AIガバナンスソリューションのIBM watsonx.governanceを提供している。
KPMGジャパンは、企業のAI利活用促進とリスク管理サービスを提供している。KPMG Trusted AIフレームワークをはじめ、各国政府および公的機関の指針・ガイドラインを活用して、企業のAIガバナンス構築を支援している。
