「Outlook(classic)」を使っている人は、プログラムの挙動が通常よりも不安定になっていることに気がついているのではないだろうか。これには理由がある。Microsoftは、先ごろ更新したサポート記事で、新規メールの開始と、既存メールの返信、転送の際、Outlookがクラッシュする可能性があることを認めた。
クラッシュするのはクラシックOutlookのみ
この問題は、Outlook(classic)、つまり、「Microsoft Office」や「Microsoft 365」についてくるOutlookのみに起こり、Microsoftが「Windows」で推進している、「Outlook(new)」には影響がない。また、Outlook(classic)でも「バージョン2412」(ビルド18324.20168)に特有の問題だ。
使用しているOutlook(classic)のバージョンを確認するには、Outlookで「ファイル」メニューを選択して「アカウント」をクリックする。すると、「Outlook について」アイコンの横の説明の中にバージョンが記されている。
この問題が生じているのかどうかを確認する方法
Outlookがクラッシュする場合、Microsoftは「イベントビューアー」で問題を確認するように提案している。方法は次のとおりだ。「Windows 10」なら「Windows管理ツール」、「Windows 11」なら「Windowsツール」に行き、イベントビューアーを開く。「アプリケーションログ」で、イベントIDが1000か1001のクラッシュに以下のような記述がないか確認する。
- 障害が発生しているアプリケーション名:OUTLOOK.EXE、バージョン:16.0.18324.20168、タイム スタンプ:0x677828da
- 障害が発生しているモジュール名:OUTLOOK.EXE、バージョン:16.0.18324.20168、タイム スタンプ:0x677828da
- 例外コード:0xc0000005
- 障害オフセット:0x0000000001a7c02a
- エラー処理 ID:0x0xFD0
- 障害が発生しているアプリケーションの開始時刻:0x0x1DB65D0FD0B9857
- 障害が発生しているアプリケーションパス:C:¥Program Files¥Microsoft Office¥root¥Office16¥OUTLOOK.EXE
- 障害が発生しているモジュールパス: C:¥Program Files¥Microsoft Office¥root¥Office16¥OUTLOOK.EXE
Microsoftはバージョン2501(ビルド18429.20000)でこのバグを修正すると約束しており、修正の公開は米国時間2025年1月28日になる見込みだ。
それはいいとして、Outlookのクラッシュによってメールの送信や返信ができない人は、当面どうすればいいのだろうか。Microsoftが提案している回避策は、Outlookを「バージョン2411」(ビルド18227.20162)に戻すというものだ。方法は次のとおり。
- 管理者として「コマンドプロンプト」を開く(検索ボックスに「cmd」と入力して、検索結果の「コマンドプロンプト」を右クリックし、「管理者として実行」を選ぶ)。
- コマンドプロンプトのウィンドウに、次の2つのコマンドを1行ずつ入力(あるいはコピー&ペースト)する。その際、各コマンドの最後でEnterキーを押す。
cd %programfiles%\Common Files\Microsoft Shared\ClickToRun officec2rclient.exe /update user updatetoversion=16.0.18227.20162

提供:ZDNET
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。