総合楽器店の島村楽器は、自社ECサイト「島村楽器オンラインストア」にサイトスピード改善ツール「Repro Booster」を導入した。ツールを提供するReproが2月5日に発表した。
島村楽器オンラインストアでは、ギター、ピアノ、電子楽器、DTM、管楽器など多岐にわたる商品を取り扱っており、オンラインストアの商品だけでなく、全国の店舗で取り扱う一点物の楽器も掲載している。
これまでも、顧客体験や検索エンジン最適化(SEO)の観点からサイト表示速度の重要性を認識し、さまざまな高速化の施策を実施してきた。その結果、一定の効果は得られたものの、限られた社内リソースがサイト表示速度改善に大幅に割かれたり、自分たちだけでは解決できない問題が発生したりと、対策に限界を感じていた。
こうした課題を解決するためのツールとしてRepro Boosterの導入に至った。Repro Boosterは、タグを設置するだけでその日からウェブサイト全体の表示速度を高速化するとうたうツールだ。導入や運用にほとんど手間がかからないとしている。
ツールの導入後、島村楽器オンラインストアでは、ウェブサイトの表示速度に関する指標「FCP(First Contentful Paint)」と「LCP(Largest Contentful Paint)」が大幅に改善した。LCPは「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」と呼ばれる指標の一つで、SEO対策においてもその改善が重要視されているという。
具体的な改善率としては、モバイルではFCPが29%改善(0.40秒短縮)、LCPが27%改善(0.48秒短縮)した。PCではFCPが22%改善(0.28秒短縮)、LCPが19%改善(0.26秒短縮)している。
島村楽器 EC営業部 WEB課 主任の甲斐悠介氏は、「長い時間をかけて取り組んでいた表示速度の問題が、タグを設置するだけの作業で解決できた。一時期はサイト表示速度の改善にまるまる1カ月かけていたほどだったが、その時間や労力が削減でき、他のことに注力できる環境が作れたのは非常に大きかったと感じている。体感としてもサイトがシンプルに速くなった。お客さまにも同じように感じていただけているのではないかと思っている。サイト表示速度を改善することはSEO対策としても重要だが、何よりもお客さまにサイトを快適に使っていただくために必要なことだ。その点において、Repro Boosterは大きな役割を果たしてくれている」と導入の成果を説明する。