日産自動車(日産)は、研究開発などにおけるハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)のシミュレーション環境のマルチクラウド化に向けて、ストレージにネットアップの「NetApp Keystone」を採用した。ネットアップが発表した。
ネットアップによると、日産はHPCシミュレーション環境を1つのクラウドサービス下で運用していたが、コストの最適化や柔軟なサービスの展開、マルチリージョンでの運用、クラウドサービスを切り替える際のデータ移行の負担といった課題を抱えていた。
このため同社は、マルチクラウド化に取り組み、マルチクラウドに対応するストレージサービスとしてNetApp Keystoneを採用した。これによって、マルチクラウド/マルチリージョンで一貫したデータ入出力が可能になり、マルチクラウド上の物理的に分断しているコンピューティングリソースから高速かつ効率的に同一データにアクセスできる環境を実現。クラウドプロバイダーやリージョンを意識することなくHPCシミュレーションでのリソース選択の柔軟性を高めた。
NetApp Keystoneは、従量課金制でストレージの機能を利用するサービスになり、日産ではストレージ利用にまつわるコストの最適化も期待されるという。日産 ビジネスソリューション本部 エンジニアリング&デザインシステム部の担当者は、「真のマルチクラウド化に向け、構成面でも実用面でも美しい環境が整った」とのコメントを寄せている。