NECは2月3日、ストレージ製品群「iStorageシリーズ」のオールフラッシュモデルとなる新製品「iStorage V310F」を発表した。従来製品比でさらなる高性能化とセキュリティの強化を図っている。

NEC iStorage V シリーズのV310F(報道発表資料より)
iStorageシリーズは、クラウドや仮想化環境向けのプライマリーストレージで、新製品のV310Fは最上位モデルになる。従来製品の「V310」をベースに、新たにデータ圧縮専用のハードウェアを搭載し、重複排除・圧縮後のデータ削減量をV310に比べて約2倍に向上。CPUでの処理を専用ハードウェアとしたことでCPUの負荷が低減し、IOPS性能も最大で約1.5倍に向上したという。
また、インターフェースでは64Gbpsのファイバチャネル(FC)にも対応し、ポート当たりの理論スループットを約2倍に高めた。記録装置では、30TB/60TBのNVMe SSDをサポートする。従来は初期構築時のみ可能だった1台単位のドライブの追加がV310Fでは運用開始後も可能になり、利用状況に応じた最適な投資ができるようになった。
セキュリティ面では、ランサムウェアや不正操作への対策として、データバックアップ時のスナップショットでデータ保護期間を柔軟に設定可能な「Secure Snap」機能を新たにサポートする。同機能は、管理者が1~12288時間(最大512日)の間でデータ保護期間を設定することにより、期間中はスナップショットの更新(書き込み不可、読み込み可)や削除操作が不可となる。
出荷開始日は2月14日になる。最小構成(装置本体および3基のSSD3、32Gbps FC 8ポート、標準搭載ソフトウェア)での税別希望小売価格は1787万3000円となっている。