東海エレクトロニクスは、業務効率化と経営基盤強化を目的として、統合基幹業務(ERP)システム「SAP S/4HANA Cloud Public Edition」を導入した。SAPジャパンが発表した。
東海エレクトロニクスは、1945年創業。エレクトロニクスのソリューションプロバイダーとして電子デバイスや半導体デバイス、高機能材料の開発・販売、ソフトウェアや組込モジュールの開発・販売など、多岐にわたる事業を展開している。
今回の導入は、本社および子会社である東海オートマチックスと東海テクノセンターへ3社同時に進めた。Fit to Standard によるSaaS型ERP導入の経験と専門商社の業務知見を有するシグマクシスが導入を支援した。Fit to Standardを徹底する導入アプローチにより、業務プロセスとデータの標準化が実現している。
取引先との業務連携上、変更や追加が必要な業務機能は、Side-by-Sideの手法で開発した。Side-by-Sideとは、SAP S/4HANAのコアシステムに手を加えず、外部システムやプラットフォームを使って必要な機能を追加・拡張する方法。今回は、ERPにアドオンを施さない「クリーンコア」を実現している。
東海エレクトロニクスは、中期経営計画「Move for Future 2025」において、業務プロセスの改革と情報インフラの強化を推進している。今回の導入も、従来型システムのアップグレードではなく、「業務プロセスの標準化」「SaaSを介した新技術の活用」「データの一元化による意思決定の迅速化」を目標に定めた、業務とシステムの変革と位置付けられている。