筆者は長い間、Mozillaに「Firefox」のタブ管理機能の改善を求めてきた。例えば、「Opera」や「Arc」、さらにはFirefoxベースの「Zen Browser」などは、「Workspaces」や「Spaces」といった機能を追加し、タブ管理をより高度なレベルに引き上げている。
垂直タブとは、通常はブラウザーウィンドウの上部にあるタブバーを、サイドバーに移動させたものだ。横一列に並んだタブの代わりに、縦一列に並んだタブが表示される。
タブを20個や30個も開いていると、タブのアイコンを見分けるのがとても難しくなる。そのため、各タブにカーソルを合わせて内容をプレビューする必要があるかもしれない。さらに悪いことに、目的のタブを見つけるために、全てのタブをクリックしなければならないこともある。
垂直タブなら、探しているタブを見つけるのがずっと簡単だ。特に、たくさんのタブを開いて作業することが多い場合、横長のタブは乱雑になりやすい。タブを垂直に並べることで、見たいものが見やすくなり、タブを好きな順番に並べることができる。
タブをグループ化して整理することが可能だ。OperaのWorkspacesのような機能の代わりにはならないが、これは正しい方向への一歩だ。
さらに、MozillaはFirefoxのサイドバーをその場でサイズ変更できるようにした。つまり、サイドバーを左にドラッグして最小化したり、右にドラッグしてタブの全体を表示したりすることが簡単にできる。

提供:Jack Wallen/ZDNET
Firefoxの新しい垂直タブ機能には、現在のところテーマによっては対応していないという注意点がある。Zen Browserとは異なり、Firefoxにはテーマ設定エンジンが内蔵されていないため、従来の拡張機能に頼る必要がある。そして、それらはトップバーにしか適用されない。
現時点では、垂直タブがFirefoxの標準リリースに採用される時期は未定だ。その間にこの機能を試したいなら、「Firefox Nightly」を使うしかない。ちなみに、Nightlyは不安定な開発中の試験版プラットフォームになる。
Firefox Nightlyをダウンロードして実行する場合、設定画面から垂直タブ機能を有効にする必要がある。筆者は何年も前にOperaのおかげで垂直タブを使い始め、それ以来ずっと使い続けている。垂直タブは、生産性向上と整理整頓に役立つはずだ。

提供:ZDNET
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。