グーグル、「Android」端末にユーザーを詐欺から守る2つの機能を搭載

Lance Whitney (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 矢倉美登里 長谷睦 (ガリレオ)

2025-03-07 10:36

 Googleは米国時間3月4日、「Android」搭載デバイスでの通話およびテキストメッセージを対象とした、人工知能(AI)を活用した2つの詐欺検出機能を発表した。その狙いは、より複雑で高度な攻撃(特に、最初は無害に見えるが、次第にもっとリスクが高い領域にユーザーを引きずりこむもの)を阻止することだ。

 第1の機能はテキストメッセージに関する詐欺検出だ。この新しい検出機能は、Googleのメッセージアプリに搭載されている既存の詐欺対策機能を強化したもので、より多様な脅威を探知するよう設計されている。「Googleメッセージ」アプリでこのオプションを有効にすると、組み込まれたAIがリアルタイム検出機能を利用し、テキストメッセージのやりとりに関して、疑わしいところの有無と、疑わしくなってくるタイミングを特定する。

 メッセージ向けの詐欺検出機能はデフォルトでオンになっているが、オプトアウトしたければいつでもオフにできる。また、この機能が有効になるのは、ユーザーの連絡先リストに含まれていない相手とのやりとりだけだ。

 さらにGoogleでは、テキストメッセージでのやりとりの内容は、今後も秘密にされると約束している。ユーザーが疑わしいやりとりを報告した場合でも、送信者の詳細とその送信者との直近のテキストメッセージだけが、Googleならびにユーザーが利用している携帯通信会社と共有される。この新しいオプションは現在、英語のメッセージを対象として、米国、英国、カナダでリリースされており、近日中にほかの国でも提供される予定だ。

 第2の機能は通話用の詐欺検出だ。こちらのオプションは2024年11月に一部の「Pixel 9」ユーザー向けにパブリックベータ版として限定公開されていたもので、同じくAIを活用し、リアルタイムにやりとりを分析して、詐欺の可能性があればユーザーに警告する。ただし、提供対象が米国のすべてのPixel 9ユーザーの英語による会話に拡大するものの、この機能は今後も引き続き限定ベータ版という位置づけだ。

 こちらの機能の仕組みを解説しよう。例えば、誰かから電話がかかってきて、ギフトカード決済で購入を完了するよう求めてきたとする。こうした場合には、組み込まれているAIが警戒しているため、検出機能が作動し、音声やバイブレーション、画面上の通知で詐欺の可能性があると警告する。

提供:Google/ZDNET
提供:Google/ZDNET

この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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