Googleは3月の「Pixel Feature Drop」(「Pixel」端末向けのアップデート)で、「Linux」ターミナルのネイティブアプリを導入した。
確かに、「Android」はLinuxベースのOSだ。しかし、スマートフォンに適したインターフェースを備えたモバイルファーストのLinuxディストリビューションである。従来のLinuxシェルインターフェースはもちろんのこと、Linuxのグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)とそのプログラムとはほとんど似ていない。
現在、Linux機能は「Android 15」を搭載した最新のPixelデバイスでのみ利用可能となっている。2025年に「Android 16」が登場すれば、十分な性能を備えたAndroidスマートフォンで、Linux機能が実行できるようになると予想されている。ベータテストでは、Linuxターミナルに加えて、「Doom」などのプログラムを実行できることが示されている。
Linuxターミナルは、「Debian」ベースとなっており、「Android Virtualization Framework」(AVF)を利用した仮想マシンで動作する。これによって、AndroidデバイスでLinuxコマンドを利用できるようになる。
Linuxターミナルアプリを有効にするには、設定アプリからデバイス情報に進み、ビルド番号を7回タップして開発者向けオプションを有効にする。開発者モードが有効になったら、設定アプリのシステムから、開発者向けオプションに移動し、Linux開発環境の画面でアプリを有効にできる。
最初はDebian(約500MB)のダウンロードが必要なため、時間がかかる場合がある。設定が完了すると、ディスク容量の割り当てを調整したり、ネットワーク通信のポート制御を設定したり、仮想マシンのストレージパーティションを回復したりできる。ただし、現在のところ、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)アプリケーションのサポートはない。Android 16を待つ必要があるようだ。

提供:Kerry Wan/ZDNET
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。