サッポロ、統合データ基盤に「Qlik Talend Cloud」を採用--データ連携の開発コストを削減

藤本和彦 (編集部)

2025-03-13 15:03

 クリックテック・ジャパンは3月13日、サッポロホールディングスが稼働を開始させた新たな統合データ基盤の一部に同社の「Qlik Talend Cloud」が採用されていると発表した。サッポロは、ビジネス環境の分析と意思決定の最適化を目的として、統合データ基盤の構築を進めている。新システムは、1月に稼働を開始したことが発表されている。

 Qlik Talend Cloudを導入する前は、データを連携させるための開発コストが大きな課題だった。なぜなら、連携するシステムやデータごとに、詳細な設計や開発、テストを外部ベンダーに発注する必要があり、多くの費用と時間がかかっていた。さらに、基幹システムへの影響をできるだけ少なくするために、データの更新は1日に1回、夜間バッチ処理に限られていた。そのため、リアルタイムでの分析や活用に必要なデータの品質を満たせないことがあった。

 Qlik Talend Cloudが導入されたことで、データは常に最新の状態に保たれ、社内で容易にデータ連携モジュールを開発できるようになった。また、Qlik Talend Cloudの「Change Data Capture」技術により、業務のピーク時でも基幹システムに過度な負荷をかけることなく、継続的な同期と更新が可能になった。サッポロは、2025年6月に営業、物流、財務の各領域に統合データ基盤を展開し、将来的には全社的なデータ民主化を加速させる予定だ。

 サッポロホールディングス DX・IT統括本部 DX企画部 部長の梅原修一氏は、次のように述べる、「Qlikは、サッポロのデータ利活用による利益効果の最大化に大いに役立つと考えている。Qlik Talend Cloudのローコード開発とユーザーフレンドリーなUI(ユーザーインターフェース)により、新しいデータソースとの統合を内製で迅速に構築できるようになり、データ連携の構築にかかる将来コストを約80%削減し、開発期間も75%以上短縮した計画が可能になった」

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