日立ソリューションズは3月17日、企業が運用するシステムとその運用実態を可視化することで、サイト信頼性エンジニアリング(SRE)の実践を支援するソリューションを発表した。18日から提供を開始する。価格は個別見積もり。
SREは、システムの信頼性を保ちながら、可視化された数値に基づいて、システムの運用コスト削減と迅速化を最適化する手法。新ソリューションでは、オブザーバビリティの導入を通じて、企業でのSREの実践を支援する。

サイト信頼性エンジニアリング支援ソリューションの概要イメージ(提供:日立ソリューションズ)
具体的には、「New Relic」などのオブザーバビリティプラットフォームを活用して、ブラウザーやスマートフォンからの操作、ネットワーク、インフラ、アプリケーションなどシステムに関わる情報に加えて、運用の実態を可視化することで、システムの障害分析だけでなく、運用の効果的な分析と改善を可能にする。
日立ソリューションズが、企業の課題や予算に応じた最適なツールを選定し、システム運用の段階的な自動化を進める。また、システムパフォーマンスだけでなく、運用の実態やその改善効果を監視できるダッシュボードや、同社エンジニアによる定期的なレポートも提供する。エンジニアが長期的に伴走してSREのプロセスを導入し、社内への浸透を支援するとしている。
同社によると、SREは、システムの信頼性を維持しつつ、現代のITに求められる変化のスピードに対応するための手法として、米国のIT企業を中心に広く採用されている。一方で、日本企業ではSREがいまだ十分に普及しておらず、その要因としては社内エンジニアの不足や内製化の困難さ、急激な運用変更への抵抗感などが考えられるという。