インド企業HCL Technologiesが取り組む開発支援「ODC」と日本の根回しまで学ぶ「JLANS」とは

加納恵 (編集部)

2025-04-11 07:00

 インドに本拠地を構えるHCL Technologiesは、世界約60カ国にある企業の製品やサービスの開発、設計を支援するオフショア開発を請け負うテクノロジー企業だ。米国では30年以上前からビジネスをスタートしており、現在では欧州やアジア地域へも事業を展開している。

インドのノイダに本拠地を構えるHCL Technologies
インドのノイダに本拠地を構えるHCL Technologies

 HCL Technologiesでは、製品やサービスの開発、設計を支援するこのビジネスを「Offshore Delivery Center(ODC)」と名付け、世界的に知られる家電メーカーや半導体企業、化粧品メーカーなどに提供している。

 支援する内容やボリュームは企業ごとに異なるが、徹底的な機密性を保持している点がODCの共通した特徴になる。提携する企業ごとにオフィスが割り振られ、専任スタッフを配置。各オフィスは担当者でなければ入室はできず、完全に独立した状態で開発が行われる。

 ODCは、HCL Technologiesが本拠地を構えるインドのノイダをはじめ、チェンナイ、バンガロール、ハイデラバードなどに設置。インド国外を含めると拠点数は220以上を数える。

HCL TechnologiesのインドにおけるODCの開発拠点
HCL TechnologiesのインドにおけるODCの開発拠点

 開発はパートナー企業側とHCL TechnologiesのODCチームメンバーのハイブリッドチームで進められ、多ければ1000人規模のチームになるとのこと。契約内容にもよるが、製品開発であれば、試作機までHCL Technologies側で手掛けるケースもあるという。

 パートナー企業の事業内容に合わせ、多種多様なエンジニアが所属していることがHCL Technologiesの強み。エンジニアはODCの仕事に入る前に6カ月から1年程度のトレーニング期間が設けられる場合もあるとのこと。「中でも半導体エンジニアのレベルはインド企業内でもトップクラス」(HCL Technologies)と胸を張る。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]