ロボットのオリンピックがあるとすれば、彼らはブレイクダンスの米国代表になり得るだろう。
Boston Dynamicsが公開した動画では、2足歩行ロボット「Atlas」の最近の取り組みが紹介されている。おそらくこれは、同社が公開した動画の中でも、特に印象的なものだ。単に物体を拾い上げて移動させるだけでなく、不気味なほど人間らしい動作を披露している。
人間らしい動きが印象的
動画はAtlasの歩行から始まり、次に走行に移る。歩き方はややぎこちないが、走る姿は完璧に人間のように見える。さらに、同社の表現を借りれば「這う」動作も披露するが、どちらかというと登山家の動きに近い。非常に滑らかだが、Atlasはまだ発展途上だ。
柔道の受け身のような動きを見せた後、Atlasは前転やブレイクダンスを披露し、最後は側転で締めくくった。特に側転は非常に人間らしく見えた。

※クリックすると拡大画像が見られます
運動能力に優れた知性
Boston Dynamicsは、Atlasが人間のモーションキャプチャーやアニメーションを参考に、強化学習(単純な命令や指示に従うのではなく、試行錯誤しながら学習する)によって新しい動きを習得したと述べている。これは、約1年前に披露した、どこか不気味な動きから進化したものだ。
Atlasの核となるのは、状況に応じて適切に対応するための知覚と制御の連携であり、同社はこれを「athletic intelligence」(運動知性)と呼んでいる。深度センサーを用いて周囲の状況をリアルタイムに把握し、環境を視覚化して、それに応じて動作する仕組みという。高度な制御システムが、ロボットのパワーとバランスを調整し、全身を人間のように器用かつ素早く動かしている。
Boston Dynamicsは、Atlasの提供時期について明らかにしていないが、出荷時にはダンスフロアで踊れる準備ができていることを知っておくといいだろう。

※クリックすると拡大画像が見られます
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。