NECは3月24日、サポート業務の効率化を目的に「Oracle Database」のベクトル検索機能「AI Vector Search」を採用すると発表した。実証では、問い合わせ対応時間の20%以上の短縮を見込んでおり、2025年9月にサポート業務システムでの本稼働を予定している。
NECは、Oracle製品のサポート業務を行う専門組織「NECオラクル・レスポンス・センター」(NEORC)を運営している。顧客からの新規問い合わせの多くは、過去の問い合わせと類似しているものの、膨大なデータの中から類似の問い合わせを見つけるには時間がかかるという課題があった。
そこで、「Oracle Database 23ai」の新機能であるAI Vector Searchを利用し、検索拡張生成(RAG)を用いた生成AIをサポート業務に適用する実証実験を行った。その結果、生成AIによる回答案の作成では、引用元の問い合わせが特定できるため、調査時間を短縮できた。
また、生成AIが作成した回答をたたき台として使用することで、調査を含む問い合わせ対応時間を20%以上短縮できる見込みがあることが分かった。この結果を受け、NECは、NEORCのサポート業務システムでAI Vector Searchの正式採用を決めた。

提供:NEC