NECは3月31日、PC向け顔認証ソフトウェアの最新版パッケージ製品「NeoFace Monitor V8」を発売した。仮想デスクトップ環境(VDI)のログイン簡素化やマルチセッション対応などを図り、4月中旬から受注と出荷を行う。
最新版では、VDIとVDIに接続するPC(手元端末)の両方に製品をインストールすると、VDIと手元端末のどちらでもOSのログオンやロック解除、業務アプリケーションの代行認証によるシングルサインオン(SSO)を実行できるようになった。対応環境は、従来の「Horizon」「Citrix Virtual Apps and Desktops」「Microsoftリモートデスクトップサービス」「Virtual PC Center」に、「SKYDIV」「Azure Virtual Desktop」「SCVX」が追加された。

利用イメージ(出典:NEC)
また、設定により手元端末で顔認証成功後にVDI側の顔認証のスキップでき、手元端末から複数のVDIに同時接続するマルチセッション環境でも利用できるようになっている。
このほかに、オフライン時の顔認証に必要な端末内の顔情報のキャッシュデータについて有効期限やユーザー数の設定を追加した。有効期限切れのキャッシュデータを自動削除し、厳格なセキュリティポリシーで運用管理できるという。最新版へのメジャーバージョンアップをインストーラーだけで簡単に行えるようにし、管理者の設定変更や認証ログ閲覧などの操作ログをCSV形式で出力可能とした
ライセンス体系も見直し、パッケージ版のNeoFace Monitor V8購入者は、API専用ライセンスキーを追加すれば、連携業務システムへの顔認証機能アドオンの開発と利用を可能にしている。
税別費用は、ソフトウェア「NeoFace Monitor V8 クライアント用-i/SW」が1200円(別途ライセンスが必要)、ライセンス「NeoFace Monitor V8 クライアント用-i/1L」が端末1台当たり1万6500円から、1年更新の保守パック「NeoFace Monitorクライアント用-i」が年額2600円からになる。
(記事内容の変更:初出時の費用に「月額」と記載しましたが、NECの報道発表内容に訂正がありましたため、本記事の記載を更新いたしました。)