日立ヴァンタラは4月4日、AIソリューションのポートフォリオ「Hitachi iQ」に最新のNVIDIA製GPUを搭載したエンタープライズ向け新モデルを追加した。同日から販売を開始する。
新モデルは、「NVIDIA Blackwell GPU」を採用した「NVIDIA HGX B200」を搭載し、従来と比べ2倍以上のAI推論性能を実現。高性能と省電力を両立するため、空冷モデルと液冷モデルを追加した。液冷モデルでは、1ラック当たりのGPU搭載密度を高めることで、リソースの効率化を可能としている。
また、新しい分散ファイルストレージも提供される。小規模から大規模までさまざまな規模で利用でき、導入後も段階的に拡張できる。Hammerspaceのソフトウェアと日立のサーバー用ストレージを組み合わせることで、分散しているデータを統合し、単一のファイルシステムとして管理できるようになる。これにより、データの場所を問わずにシステムのサイロ化が解消でき、データの管理や移動にかかる手間を減らせる。今後は、ハイブリッドクラウド環境でも利用できるようにする。
Hitachi iQは、As a Service型でも利用できるため、初期投資を抑えられ、AI需要の急激な変化に合わせて必要なリソースを選択できる。同環境を試せるサービスを4月21日に開始する予定。
Hitachi iQは、AI需要の高まりを受けて、2024年7月に販売を開始。推論・学習向けのAIインフラソリューションや連携する各種サービスなど、企業の生成AI活用をトータルで支援するラインアップを展開してきた。

Hitachi iQのラインアップ(提供:日立製作所)