IIJエンジニアリング、白井DCCでナノ秒単位の時刻同期を実現--金融、オンラインゲームなどの要件に対応

加納恵 (編集部)

2025-04-08 13:55

 インターネットイニシアティブ(IIJ)の子会社であるIIJエンジニアリングは4月7日、「IIJ白井データセンターキャンパス」(千葉県白井市)で、時刻同期サービス「PTP(Precision Time Protocol)時刻同期サービス Type-A」の提供を開始したと発表した。金融サービス、映像伝送、オンラインゲームなどで求められる厳密な時刻同期要件に対応する。

PTPサービス構成イメージ図
PTPサービス構成イメージ図

 IIJ白井データセンターキャンパス内に用意する、全球測位衛星(GNSS)からデータを取得するPTPサーバーと、ユーザーのPTP対応のサーバーを構内配線により接続するだけでPTPによる時刻の同期が利用可能になる。

 金融サービス分野における取引の正確性や、映像制作・映像伝送分野などでIP化の進展に伴い映像・音声同期の要件が高度化するなど、各分野において時刻同期の重要性が増している。そのため、従来のミリ秒単位の時刻同期精度のNetwork Time Protocol(NTP)に代わり、マイクロ秒~ナノ秒単位の時刻同期精度を持つPTPを利用した時刻同期が求められるようになってきたという。

 IIJ白井データセンターキャンパスでは、金融業界向けの規制となる「MiFI II」や映像分野のIPネットワーク準拠の標準規格「SMPTE2110」などの時刻同期要件を満たす400ナノ秒程度の時刻同期精度を実現しているとのこと。データセンター内の設備は冗長化しているため、構内配線も2系統提供し、信頼性の高いサービス設備設計が可能だ。

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