AI時代の企業でチームを効率的に管理する5つのポイント

Mark Samuels (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2025-04-09 07:00

 人工知能(AI)が職場を大きく変えるという点で、専門家の意見は一致している。しかし、従業員がこの変化にどう対応するかについては、ほとんど共通認識が得られていない。

 調査によると、経営幹部のうち、変革能力に自信を持っているのはわずか30%であり、自社のチームが変化を受け入れる準備ができていると考えている幹部はさらに少ない(25%)。

 では、経営のトップはどうすれば、AIによって起こる変化をうまく受け入れられるだろうか。ここでは、5人のビジネスリーダーに、AIを活用した企業におけるチームの効果的な管理方法を聞いた。

1. 従業員のレジリエンシー(回復力)を養う

 LinkedInの最高製品責任者であるTomer Cohen氏は従業員がAIを活用した変革の急速なペースに対応できるよう、管理職が支援すべきだと述べた。

 「常に変化する状況に対応できるよう、十分に速く学習する能力を身につける必要がある。どんなに優れた方法を学んだとしても、それはその時点での情報に過ぎないことを理解すべきだ」

 Cohen氏は米ZDNETに対し、管理職は従業員がほぼ絶え間なく起こる変化に対応できる回復力を身に付ける手助けをしなければならないと語った。

 「常に、以前に学んだことを忘れて、また新しいことを学び直さなければならない状況に置かれる可能性がある」と同氏。「そのような状況に対応できる能力があれば、他の人よりも先に成功できるだろう」

 しかし、変化に対応できる力を身につけない人は、これから大きな問題に直面するだろう。そのため、Cohen氏は管理職に対して、従業員の学習機会や能力開発を最も重要なこととして考えるように強く求めた。

 「変化に対応できなければ、仕事はつらい経験になるだろう。多くの点で、われわれはこれまでに経験したことのない速さで変化を経験している」

2. 変化を受け入れる

 人材紹介会社Nash Squaredの最高経営責任者(CEO)であるBev White氏は、AIは誰にとっても不可欠な道具となり、恐れるべきものではないと述べた。

 「チームメンバーに対して、AIを自分たちの仕事に役立てるために、積極的に調べたり試したりして、状況を一変させる力を持つ道具として考えるように勧めるべきだ」と同氏。「チームのメンバーが、AIをどのように使っているか、何が分かったかを共有し、チームの中で互いに教え合うような雰囲気を作るべきだ」

 White氏は米ZDNETに対し、AIが導入された職場での人材管理は、組み立て式家具を扱うのと少し似ていると述べた。

 「自分で組み立てることで、完成した時の達成感が得られ、最初から完成品として提供されるよりも、ずっとその製品に愛着が湧くはずだ」

 「つまり、AIについても、実際に使って小さな課題を解決していくことで、人々は自信をつけ、AIという技術がどのように役立つのかを理解していくのだ」(同氏)

 また、White氏はリーダーたちにAIについてオープンになるよう促した。つまり、人々と経験を共有し、課題について正直になることだ。

 「AIを脅威に感じたり、単に変化を嫌う人がいることも理解しておくべきだ。それは自然なことだ。AIや自動化によって一部の仕事が失われるのは確かだが、その一方で新たな仕事も生まれるだろう」(White氏)

 「議論を促し、討論を奨励し、自らAIを受け入れ、言葉と行動でリーダーシップを示すべきだ」

 「つまり、AIをどのように活用すれば、チームの日常業務をより迅速かつ効率的にできるかが重要だ」(Sammereyer氏)

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]