日立製作所グループの英Hitachi ZeroCarbon(日立ゼロカーボン)は、電気自動車(EV)の導入を支援する統合管理プラットフォームを発表した。戦略や企画、資金調達、充電管理やバッテリー最適化までカバーし、EV活用による欧州企業の脱炭素化施策を支援する。
今回発表された統合管理基盤は以下の構成となっている。
- ゼロカーボンフリート:充電管理とバッテリー管理の機能を統合したソリューション。日常運用のためにEVを安全に充電して長期的な性能を維持するためのバッテリー管理や企業が新エネルギー収入源を創出できる全体を管理
- ゼロカーボンチャージ:24時間の管理サービスと技術プラットフォームであり、リアルタイムなアラート、車両のライブモニタリング、負荷分散、高度な料金最適化機能を提供。信頼性の高い充電業務と電気料金の削減を実現
- ゼロカーボンバッテリーマネージャー:バッテリーの管理サービスと高度な資産分析技術プラットフォームであり、バッテリー性能の保護、寿命の延長、残存価値の最大化を支援
- ゼロカーボン戦略:個別の脱炭素化戦略の設計や現場評価の実施、総所有コストの算出、パートナー企業を通じた資金調達の促進、新しいエネルギーと資産活用の収益機会の特定などEV移行プロセスのあらゆる段階で車両管理者を支援
同社は、商用車の脱炭素化を実現するエンドツーエンドソリューションをグローバル展開する企業。欧州、北米、アジアで1000台以上のEV資産を管理しているといい、日立製作所もデータとテクノロジー活用による充電とバッテリー最適化の実現でEVの価値最大化に取り組んでいるとする。
欧州は、法令で2035年までに全ての新車両のゼロエミッション化が義務付けられ、企業などの車両管理者は今後10年間に脱炭素化を実現する必要があるという。今回のソリューションは、8000台以上のEVを使った世界最大の商業試験「Optimise Prime」での経験から開発され、日立ゼロカーボンは、英国の大手車両保有者やテクノロジープロバイダー、地域の物流ネットワーク事業者と連携して、効果的なEV車両保有者向けソリューションを開発、試験したという。