日立ソリューションズは、生成AI・大規模言語モデル（LLM）アプリプラットフォーム「Alli LLM App Market」を、生成AI活用基盤の1つとして採用した。この導入により、日立ソリューションズにおける生成AIの全社活用率が約1.5倍に増加したという。4月23日、Allganize Japanが発表した。
Alli LLM App Marketは、企業の生成AI・LLM活用に必要な「100個以上のプロンプト不要の生成AI・LLMアプリ」や「ノーコードアプリビルダー」、「高精度の企業向け独自RAGシステム」といった要素をオールインワンで提供するプラットフォーム。「データ連携」や「セキュリティ」、「プロンプト管理」などの機能も搭載している。
これにより「ドキュメントから回答自動生成」や「契約書の条項チェック」、「顧客対応メールの作成」などの作業をプロンプト不要で迅速に実施できる。加えて、AllganizeのAIエージェント「Alli Agent」や「Teams」、「Salesforce」などの業務システムと連携することで、一連の業務フローの効率化・高度化を支援する。セキュリティポリシーに応じたオンプレミス環境や日本語LLMでの提供も可能だ。
日立ソリューションズは、社内業務の効率化や開発生産性向上を目指し、日立製作所の生成AI基盤をはじめ複数のソリューションを活用している。社員一人一人が自律的に生成AIの活用領域を拡大できる状態を目指す中で、「プロンプトを使いこなすのが難しい」「業務への活用方法がわからない」などの課題が挙げられていた。そこで、プロンプトの知識がなくとも全社員が利用でき、かつ個別業務に適した生成AIアプリを提供可能なAlli LLM App Marketの採用を決定した。
採用に当たっては、主に3点が評価された。まず、100以上の豊富な生成AIアプリが実装されており、管理者が選択して展開できる上に、ノーコードアプリビルダーで容易にカスタマイズや新規作成が可能である点だ。2つ目に、データポリシーに応じて、OpenAIの「GPT」シリーズやMicrosoftの「Azure OpenAI」の各モデル、さらにGoogleの「Gemini」シリーズ、Anthropicの「Claude」シリーズなど多数の選択肢から、LLMを柔軟に選択できる点が評価された。3つ目は、日立ソリューションズ自身がAllganizeの販売パートナーとして同製品の導入経験を持つことに加え、Allganize側の導入から運用まで一貫したサポート体制が整っており、安心して利用できる点が挙げられた。
