IIJ、白井DCCに3期棟を増設--「水冷Ready設計」で開設は2026年度中

加納恵 (編集部)

2025-05-08 15:44

 インターネットイニシアティブ(IIJ)は5月8日、千葉県白井市にあるデータセンター「白井データセンターキャンパス」(白井DCC)に3期棟を増設すると発表した。AI用途におけるIT機器の収容に対応した「水冷Ready設計」を採用する。開設予定時期は2026年度内。

「白井データセンターキャンパス」3期棟のイメージ
「白井データセンターキャンパス」3期棟のイメージ

 3期棟は、エリア敷地面積約5400平方mで、受電容量は10MW(25MWまで拡張可能)になる。1000ラック規模で、1期棟、2期棟と同様に直接外気冷却方式を採用し、高い電力利用効率を実現することが特徴だ。

 水冷Ready設計は、水冷方式に必要な専用熱源の設置スペース、熱源からサーバー室内までの冷水配管ルートなどを確保したもの。AI用途のGPU搭載サーバーなど、発熱量が高いIT機器の利用を見据えての措置になる。

 冷水機器を実装したサーバーラックは従来よりも大型で、給電のための空間も必要であること、さらに空冷能力の増強も必要になることから、状況に応じてラックの立架位置とサーバー室内の天井開口位置を柔軟に変更できる「フレキシブル天井」を採用。また、3期棟内に設けられるサーバー室や電気室は、構造的に求められる荷重や階高が異なるが、エリアをゾーニングした上で、ゾーンごとに適した構造計画を適用させるハイブリッド構造にしているという。

 白井DCCは、1期棟を2019年5月2期棟を2023年7月に開設。カーボンニュートラル(脱炭素)データセンターとしてIT機器の排熱対応にさまざまな空調技術や冷却技術を採用し、電力利用効率の向上に取り組んでいる。

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