NTTデータグループ(NTTデータG)の2024年度(2024年4月~2025年3月)連結業績は、売上高が前年比6.2%増の4兆6387億円、営業利益は同4.6%増の3238億円、税引前利益が同0.2%増の2490億円、当期利益が同6.4%増の1424億円、当期包括利益は同48.9%減の1538億円となった。また、受注高は、前年比3.6%増の4兆9616億円となった。

NTTデータグループの2025年3月期実績
NTTデータグループ 代表取締役社長の佐々木裕氏は、「売上高と当期利益は、業績予想を達成した。受注高は、日本セグメントは増加、海外セグメントは為替影響によって増加している」と総括した。

NTTデータグループ代表取締役社長の佐々木裕氏
日本セグメントは、売上高が前年比10.0%増の1兆9332億円、営業利益は同9.9%増の2052億円。受注高は1007億円増の1兆7475億円となった。
「受注高、売上高、営業利益の全ての項目で、前年度比で増加。業績予想を達成している。国内3分野(公共・社会基盤、金融、法人)はいずれも増益となっている」という。
海外セグメントでは、売上高は前年比3.6%増の2兆7509億円、営業利益は同13.4%減の1002億円。受注高は752億円増の3兆1995億円となった。「為替の影響を除くと、減収減益になっている。収益性の改善に取り組む必要がある。だが『Global Technology and Solution Services(GTSS)』では、データセンター事業とSAP事業が順調に拡大し、増収増益になっている」と述べた。

日本セグメントの業績内訳

海外セグメントの業績内訳
データセンター事業は、売上高が前年比5億6300万ドル増の24億3200万ドル(3712億円)、EBITDAが同1億6500万ドル増の8億9800万ドル(1370億円)、営業利益が同1億ドル増の4億6200万ドル(705億円)となった。
「投資実績は前年度並みの27億600万ドル(4130億円)となっている。また、需要は引き続き旺盛であり、受注残高は27億2100万ドルの149億7400万ドル(2兆2391億円)となっている」としたほか、「データセンターのサービス提供容量も順調に拡大しており、現在では約1500MWに達している。ハイパースケーラーによる投資には慎重な点が見られているが、絶対的な需要は引き続き旺盛であるという感触がある。AI需要に対してデータセンター需要がどう動くのか、GPUを中心としたデータセンターがどう増えるのかといった点からも動向を見ていく」と説明した。データセンターのサービス提供容量は、この1年間で約380MWも拡大している。
なお、有利子負債残高は2兆6000億円となっており、前年度期末に比べて4238億円増加。データセンター事業への積極投資などが影響した。