NTTグループの日本情報通信(NI+C)は5月9日、千葉銀行が顧客へのOne to Oneマーケティング実現のために新規導入した、「分析・マーケティング基盤」の構築を支援したと発表した。同システムの構築は、日鉄ソリューションズ(NSSOL)との協業および技術連携により実現した。
千葉銀行の「分析・マーケティング基盤」は、3月21日からサービスを開始しており、データソースの分析から効果測定までのマーケティングPDCAを高速化することで、顧客に寄り添ったOne to Oneマーケティングの推進が期待される。

分析・マーケティング基盤
背景として、デジタル化の進展に伴う顧客ニーズや行動パターンの多様化が挙げられる。これに対応するため、同行はこれまでもOne to Oneマーケティングを積極的に推進してきた。今回構築された本基盤では、分析データを一元的に集約する基盤としてクラウドデータプラットフォーム「Snowflake」を採用し、Snowflakeに顧客データ活用サービス「Treasure Data CDP」を連携させた。
この基盤には、従来の預金口座データに加え、アプリやメールなどにおける顧客の行動データなどが集約される。これにより、マーケティング施策の一元化、顧客データ分析によるターゲティングの精緻化、最適なアプローチチャネルの選択が可能となり、千葉銀行のOne to Oneマーケティングの高度化を支援する。
プラットフォーム構築において、NSSOLはデータモデリングのノウハウを投入し、ユーザー部門が自由にデータを活用できる「民主化区画」と、システムデータの品質を維持する「ベース区画」に区分けすることで、中長期的な変化に強い基盤を構築した。
NI+Cは、メール、ウェブサイト、SNSなど多様なチャネルに対応した顧客データプラットフォームを構築し、顧客ごとに最適なチャネルを使い分けるシナリオの実装を可能にした。また、リリース後の運用に向けて、NSSOLと共同で千葉銀行担当者へのトレーニングを実施し、同行のデータ活用を促進するための基盤作りに貢献した。