Googleの新しいセキュリティ機能により、「Android」端末がまもなく自動的に再起動するようになる。しかし、これはユーザーにとって決して悪いことではない。「Google Play Services」に関する直近の更新情報では、Android端末が3日間連続で利用されないと自動的に再起動する機能について説明されている。
この機能は、2つの重要な理由から導入される。まず、再起動後にスマートフォンを開くには、PINの入力が必須となる点である。生体認証やその他のロック解除方法ではなく、PINのみでのアクセスとなる。これにより、悪意のある第三者がスマートフォンやそのデータにアクセスすることが一層困難になるだろう。もし、あなたが何らかのロック解除保護機能を使わずにスマートフォンを使用している場合、この機能は非常に重要なセキュリティ層となる。
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2つ目の理由は、より技術的であるが、同様に重要である。スマートフォンには、「Before First Lock(BFU)」(最初のアンロック前)と「After First Lock(AFU)」(最初のアンロック後)という2つのロック状態がある。BFUの状態では、スマートフォンの情報とファイルは安全に暗号化されており、複雑な抽出プログラムを使っても完全にアクセスすることは困難だ。
このことは、法執行機関や米連邦捜査局(FBI)などの当局が、証拠としてスマートフォンを押収した場合でも、端末内のデータへのアクセスがすぐに難しくなることを意味する。
一方で、BFU状態のスマートフォンであっても、Wi-Fiまたはモバイルデータに接続されたままになる。もしスマートフォンを紛失して再起動した場合でも、位置情報サービスを利用可能だ。
なお、Appleは2024年に「iPhone」へ同様の機能を導入した。
この新機能は、2025年4月の「Google System」リリースノートに記載されている。これはタブレットにも適用されると考えられるが、「Pixel Watch」やテレビ、「Android Auto」といった端末には適用されない。
Googleは、この機能を無効にできるか、あるいは再起動までの時間制限を変更できるかについては言及していない。
この機能はGoogle Play Servicesの一部として提供されるため、スマートフォンのシステム全体をアップデートすることなく利用可能になる見込みである。

提供:Kerry Wan/ZDNET
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。