Linuxノウハウ

「Linux」のプライバシーをさらに強化--データを保護する8つの対策

Jack Wallen (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2025-05-14 07:00

 「Linux」とプライバシーは密接に関連している。

 それは強固なセキュリティに始まり、ユーザーによる賢明かつ予防的な行動に終わる。幸い、Linuxを使用するなら、プライバシーの強化は難しくない。さらに素晴らしいことに、それらの追加対策は(ほとんどの場合)無料で実施可能だ。

1. 匿名性を重視したディストリビューションを使用

 「Kodachi」や「Tails」など、一部のLinuxディストリビューションは、プライバシーを念頭に設計されている。

 これらのディストリビューションは、従来のOSのようにインストールするのではなく、ライブディストリビューションとして使用するものが多く、プライバシー保護のためのコンポーネントが備わっている。匿名性や暗号化、ログ記録など、多数のツールがあり、どれもプライバシーの強化に大きな効果がある。

 こうしたディストリビューションを使用する上で1つ気を付けたいのは、再起動のたびに初期化されるという点だ(これは設計上の仕様であり、OSがユーザーの痕跡を一切残さないようにすることが目的だ)。

2. 「Tor Browser」を使用

 ライブディストリビューションを使うという考えが気に入らないなら、少なくともTor Browserは使用すべきだ。

 Tor Browserを使用すると、ウェブでの活動が自動的に暗号化され、匿名になる。セキュリティ面とプライバシー面では最高のウェブブラウザーであり、他の追随を許さない。情報を盗んで悪用しようとする者から、ウェブでの時間を守りたいという人に適したブラウザーだ。

 Tor Browserは、ほとんどの標準リポジトリーから無料でインストールして使用できる。

3. 暗号化を使用

 暗号化の使用も有効な追加対策の1つだ。

 Linuxは「GnuPG」に対応している。これは「Pretty Good Privacy」(PGP)のフリーな実装であり、データの暗号化の機能が非常に優れている。ファイルやフォルダーを暗号化できるだけでなく、メールクライアントと連携させて、暗号化された通信も可能だ。

 ただし、暗号化メッセージを送信したい相手の公開鍵が必要であることを覚えておこう。その点を除けば、GnuPGは非常に使いやすく、時間をかけてセットアップする価値はある。

4. 位置情報の共有を停止

 一部のLinuxディストリビューションには(特に「GNOME」「KDE Plasma」デスクトップがベースのものには)、テレメトリー(ユーザー情報を開発チームに送信する)システムが含まれている。

 そのような情報が自分のマシンから送信されるのは望ましくないだろう(受信する相手は信頼できるとしても、傍受されないとは限らない)。GNOMEでは、位置情報の共有を含むそのような情報を簡単に無効にできる。「設定」の「プライバシー」セクションにある「位置情報サービス」オプションで、オン/オフのスライダーをクリックしてオフにしよう。

 KDE Plasmaでは、sudo systemctl disable geoclueで「geoclue」サービスを無効化できる。

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