Sansanは、同社が提供するインボイス管理サービス「Bill One」に、テックタッチが開発・提供するデジタルアダプションプラットフォーム(DAP)「テックタッチ」を採用した。テックタッチが5月13日に発表した。
Bill Oneは、請求書受領、請求書発行、経費精算といった経理業務の課題を解決するサービス。アナログで非効率な業務をデジタル化し、企業の月次決算を加速させる。テックタッチは、ノーコードで操作ガイドを容易に作成・実装でき、ユーザーのスムーズなシステム利用を促進するツールになる。
Bill Oneでは、新機能を追加するたびに、ユーザーが操作に迷わずスムーズに使いこなせるよう、その方法を常に模索していた。しかし、初期オンボーディングが終了すると、新機能の情報をユーザーへ直接伝える機会が少なくなるため、導入されたばかりの新機能がユーザーに知られずに終わってしまうという課題があった。また、ユーザーごとに導入フェーズや契約内容が異なるため、画一的な案内を行うことが難しいという問題も抱えていた。

画面右上のアイコン上に赤いバッジを表示し、ユーザーにお知らせの閲覧を促す(提供:テックタッチ)

アイコンをクリックしてお知らせを閲覧すると赤いバッジが消え、アップデート情報を確認できる(提供:テックタッチ)
テックタッチは、ノーコードで操作ガイドや案内を作成・表示できる点が強みである。Bill Oneで活用した結果、ガイド機能による情報周知により、年末年始の稼働日に関する問い合わせがほぼゼロになるという効果が見られた。加えて、新機能の認知拡大においても、従来のメール配信と比較しておよそ4倍のリーチを獲得することにつながった。これにより、メール配信にかかっていた時間と工数も削減できた。
ユーザーからの要望を反映して開発された「到着管理機能」においては、「テックタッチ」の吹き出し機能を活用して利用を促した結果、1日で約8000ユーザーが該当ページにアクセスし、開発担当者を喜ばせたという。今後は、セミナー開催の案内やユーザーコミュニティーへの参加促進など、従来のチャネルではリーチが困難であった情報も、テックタッチを通じてより効果的にユーザーへ届けられることが期待されている。
Sansan カスタマーサクセス部では、テックタッチを活用した情報発信と操作ガイドの提供は、プロダクト価値の最大化と顧客体験の質的向上に大きく貢献しているとした。特に、従来のメール通知ではカバーしきれなかった領域に対し、約4倍のリーチを実現したことは、ユーザー理解の深化と継続利用の促進につながるとしている。