東芝は5月15日、2024年度(2024年3月~2025年3月)の決算を発表した。売上高、営業損益で過去最高実績となり、前年同期比で増収増益を達成した。
売上高は前年同期から2281億円増加の3兆5139億円、営業損益は同1586億円増加の1985億円、当期純損益は同3538億円増の2790億円となった。

2024年度業績ハイライト
東芝 副社長執行役員の池谷光司氏は「第3四半期に続き、売上高は増収、引当前後の営業損益、当期純損益の全てが黒字、かつ前年同期実績を大幅に上回り、メモリ事業を除いた事業ポートフォリオとなって以降で過去最高の実績となった」とコメントしている。
営業損益は、HDDのほか、発電システム、送変電・配電、鉄道・産業システムなどが好調に推移したほか、採算性を重視した改革推進による利益改善を進めたビルソリューションが改善し、引当前・引当後ともに全セグメントで大幅な増益に結びついた。
営業損益は、前年同期実績の約5倍となる1985億円となり、売価施策や固定費削減などの経営改革が着実に成果に結びついたとのこと。
東芝では2024年5月に、中期経営計画「東芝再興計画」を策定。「筋肉質化」に取り組んだ初年度は好調なスタートになったとしている。2025年度については「『中長期的な成長への仕込み』のフェーズに移行していくとともに、さらなる収益拡大を実現し、2026年度は全社で売上高経常利益率(ROS)10%の達成に向けた取り組みを進めていく」(池谷氏)としている。