琉球銀行とNTTビジネスソリューションズ、NTTデータは5月16日、温室効果ガス(GHG)の排出量可視化ツール「C-Turtle」を琉球銀行の投融資先に無償提供すると発表した。琉球銀行も投融資先に関するGHG排出量を可視化する「C-Turtle FE(ファイナンスドエミッション)」を導入し、カーボンニュートラル(脱炭素化)への取り組みを強化する。
C-Turtleは、NTTデータのGHG排出量可視化プラットフォームで、サプライチェーン全体を対象とするスコープ3でのGHG排出量算出に対応する。C-Turtle FEは、C-Turtle上で金融機関の国際的基準「Partnership for Carbon Accounting Financials」(PCAF)に準拠したファイナンスドエミッションの可視化と削減を支援する機能。投融資先の1次データから投融資先におけるGHG排出量の削減努力を反映した算定を行える。
琉球銀行は、沖縄県のカーボンニュートラル実現に取り組み、その一環で投融資先のカーボンニュートラル実現および同行のファイナンスドエミッション削減を図るため、NTTビジネスソリューションズやNTTデータと協業するに至ったという。
GHG排出量の算出では、スコープ1(自社)やスコープ2(自社および調達エネルギー)に比べてスコープ3では対象が極めて広く複雑になり、算出による可視化とそれに基づくGHG削減が難しくなる。
NTTデータは、C-Turtleでは、スコープ3の算定にサプライヤーの排出量を活用してサプライヤーの削減努力を自社の排出量に取り込む「総排出量配分方式」を採用しているため、琉球銀行やその投融資先が連携してサプライチェーンを通じたGHG排出量の算定、削減推進を実現できると説明している。