三和化学研究所、「Backlog」で新薬開発DXを加速--半年で「進捗報告ゼロ」の会議実現

NO BUDGET

2025-05-19 15:57

 医薬品メーカーの三和化学研究所は、ヌーラボが提供するプロジェクト・タスク管理ツール「Backlog」を新薬開発プロジェクトに導入した。その結果、わずか半年という期間で、定例会議における進捗報告の時間をゼロにする体制を実現した。ヌーラボが5月19日に発表した。

 三和化学研究所にとって、新薬開発は多岐にわたる部署が連携する、極めて複雑かつ長期にわたる大規模なプロジェクトだ。特にプロジェクト終盤のフェーズにおいては、社内関係者が一体となった推進体制の構築が強く求められていたのである。しかしながら、従来の「Excel」中心の管理方法では、進捗共有や部署間の連携に課題を抱えていた。具体的には、バージョン管理の煩雑さや情報の属人化が原因となり、部門をまたいだ認識のズレやタイムラグが頻繁に発生していた。

 このような状況を受け、同社は「誰が、何を、いつまでに、なぜやるのか」といった情報をチーム全体で共有できる仕組みが必要だと判断した。そこで、「チームワークマネジメント」の視点から、タスクと進捗をリアルタイムに可視化し、メンバー全員が自身の役割や全体の流れを把握しながら連携できる環境を構築するため、Backlogを導入した。さらに、導入したツールの浸透と定着をよりスムーズに進めるべく、ヌーラボが提供する「あんしん!Backlog導入支援プログラム」も活用したという。

 Backlogを導入した効果として、まずタスクの進捗をBacklog上で常に共有できる体制が構築されたことが挙げられる。これにより、全体会議における単純な進捗報告の時間が不要となった。その結果、会議時間は「報告」の場から「議論」の場へと転換され、プロジェクトメンバーが集まる貴重な時間を、より建設的な意思決定や課題解決のために使えるようになった。そして、この変化が会議の生産性を飛躍的に向上させることにつながったという。

 また、Backlogで課題ごとに担当者や期限を明確に登録することで、部門をまたいだプロジェクトメンバー間での共通認識が浸透した。以前は、同じ会議に出席して同じ話を聞いていても、メンバー間で認識が異なるケースが見られたが、「誰が何をしているのか」が可視化された結果、こうした認識のズレが解消され、よりスムーズな連携が可能となった。

 三和化学研究所では、Backlogについて、スケジュールやタスクを管理するツールとしてだけでなく、チームワークを育むコミュニケーションツールとしても有効であると高く評価している。そして、現在では新薬開発プロジェクトにとどまらず、社内のさまざまな業務で活用が広がっているという。今後はさらに、全社的な浸透を強力に後押ししていく考えだ。広がっているという。今後は全社的な浸透をさらに後押ししていく考えだ。

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