ウィズセキュアは5月22日、「Microsoft Azure」のクラウド環境におけるサイバー脅威の検知と調査のサポートのために設計された「WithSecure Elements XDR Cloud Security」を発表した。これにより、Azureからのクラウドイベントと「Microsoft Entra ID」のIDシグナルを組み合わせた「Broad Context Detections」によって強化されたAIを活用したリサーチに基づく脅威検知を提供する。
同社によると、同サービスは専任のクラウドセキュリティチームを持たない中堅・中小企業でも、クラウド環境で高度な検知を利用できるように開発されたという。生成AIアシスタント「Luminen」を搭載しており、セキュリティインシデントの解説と対応策を提供するため、ユーザーは脅威分析に必要な時間と労力を大幅に削減できるとしている。
同社は、クラウドの導入が進む中、多くの企業が専門的な知識を必要とする複雑なセキュリティツールに苦戦し、重要なデータや業務がリスクにさらされていると指摘。Elements XDR Cloud Securityを活用することで、データ侵害やクレデンシャルの漏えい、ランサムウェア、クラウドリソースの不正使用など、さまざまな脅威から保護できるという。
また、セキュリティ部門がより迅速で正確に対応するためには、クラウドでの攻撃の連鎖全体を明確に把握する必要がある。同サービスは、攻撃の連鎖全体にわたって点と点を結び、防御側が断片的にではなく、攻撃の全体を把握できるようにする。
同サービスの主なメリットとして、同社は、Azureクラウドリソースを安全に保護し、クラウドへの移行やクラウド/オンプレミスのハイブリット環境でも重要な企業データの安全を確保し、クラウド変革をサポートできることを挙げる。
ほかにも、クラウドインシデントに迅速に対応できるセキュリティ管理を整えることでビジネスリスクを軽減し、データ漏えいによる経済的損失を最小限に抑えることができるという。また、クラウドサービスの稼働を維持し、運用のダウンタイムを最小限に抑えることで、クラウドインフラの安定的な運用が期待できるとしている。