石川県信用保証協会は、日立ソリューションズ・クリエイトが提供するクラウド統合脅威管理(UTM)や多要素認証、メールセキュリティなどのソリューションを導入し、事業継続計画(BCP)対策を強化した。これにより、災害発生時などの非常時においても信用保証業務の継続が可能となり、中小企業金融のインフラ機能維持に貢献する。日立ソリューションズ・クリエイトが5月23日に発表した。
石川県信用保証協会は、中小企業の金融円滑化を目的とする認可法人。従来、サーバーなどのシステム設備が事務所1カ所にしかなく、業務に必要な情報へのアクセスは協会内限定であったため、災害時における業務停滞が懸念されていた。そこでBCP対策とリモートワーク実現のため、協会外からのアクセスも可能な新ネットワーク環境の導入を検討し、日立ソリューションズ・クリエイトの包括的なセキュリティ対策案を採用した。

石川県信用保証協会のBCP対策の概要
具体的には、「Microsoft 365」や「Microsoft Azure」といったクラウドサービスを活用し、グループウェアや業務サーバーをクラウド上に移設した。これにより、災害時でも協会外からの業務継続が可能となり、サーバー保守費用も削減された。また、クラウド型UTMや多要素認証などを組み合わせた高度なセキュリティ対策により、安全なリモートワーク環境も築いた。アクセス可能なサイト制限やデータへの適切なアクセス権限設定により、情報漏えいリスクも低減されている。
2024年1月の能登半島地震発生時には、このBCP環境が活用され、中小企業への金融・経営支援が継続できた。石川県信用保証協会では、日立ソリューションズ・クリエイトのソリューション導入により、BCP対策とリモートワーク環境が実現できたことを評価し、今後の運用支援にも期待を寄せている。