富士フイルムシステムサービス、教育実習の記録から評価までのプロセスを効率化

寺島菜央 (編集部)

2025-05-26 14:29

 富士フイルムシステムサービスは5月26日、「教育実習支援システム」を6月1日に提供開始することを発表した。同システムは、教員を目指す養成校の学生と指導教員、実習先の指導教員の円滑なコミュニケーションを支援し、教育実習における記録から評価までのプロセスを効率化する。教職課程を置く大学や通信制大学・短期大学などの教員の養成校向けに提供するという。

 教員を目指す学生は、小学校、中学校、高等学校のいずれかで教育実習を行う。教育実習では、実践的能力の育成を目的として理論的知識と実践的経験を繰り返しながら、教員としての実践力や生徒理解力などを養う。しかし、実習中の学生と養成校の指導教員、実習先の指導教員のコミュニケーションは紙での運用が主体で、さまざまな課題を抱えているという。

 同システムでは、学生の実習記録をはじめ、養成校・実習先の指導教員による記録の確認やコメント記入、評価まで、一連のプロセスをウェブ上で行えるように設計されている。これにより学生は、記入の負担が軽減され、それにより生まれた時間を授業設計や生徒への対応など、教育実習の質を高める時間に充てられるとする。

教育実習支援システムでできること
教育実習支援システムでできること

 加えて、養成校の指導教員は同システムにより学生の実習状況をリアルタイムに把握できるようになり、適宜的確な指導が可能となる。実習先に複数の指導教員がいる場合も、それぞれのコメントや評価がシステム上で共有・可視化されるため、指導者間で連携しながら、学生に対して網羅的な指導ができる。

 同社は、同システムを活用することで、学生が毎日記録していた実習日誌の記入時間が従来の約60分から約30分に短縮できるとしている。指導教員も同様に、実習日誌への記録にかかる時間を約60分から約30分に短縮できると見込んでおり、こうした負担軽減で、学生と指導教員の双方が、より本質的な学びや指導に時間を充てることが期待できる。

教育実習支援システム操作画面イメージ
教育実習支援システム操作画面イメージ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]