ひとり情シス協会は、カウンセリングルーム「Encourage」(群馬県高崎市)と提携し、中堅中小企業の「ひとり情シス」や「少人数情シス」を対象としたメンタルヘルス窓口を期間限定で開設する。同協会が5月27日に発表した。
メンタルヘルス窓口は6月1日から9月30日まで開設。対象は従業員30~2000人規模の中堅中小企業に勤務するひとり情シス・少人数情シスでメンタルに不安を抱えている人。

メンタルヘルス窓口全体のプロセス

ASAP概要
厚生労働省の調査によると、情報通信業はメンタルヘルス不調による休業・退職者の割合が全業種でトップであり、特に情シス担当者は大きなストレスにさらされているという。中小企業ではストレスチェック後の対応が不十分な現状を踏まえ、協会は独自のメンタルヘルスサポートプログラム「ASAP(アスアップ)」を開発した。
ASAPでは、心理検査と協働的アセスメントを用いた1回限定の心理療法を実施する。「自分を知り、自分を変える」ことを支援し、カウンセリングの結果を元に具体的な行動計画に展開する。カウンセリングは、オンラインまたは群馬県庁内の官民共創スペース「NETSUGEN」で受けることができる。群馬県の豊かな自然環境を活用したリフレッシュセラピーも提供する。

ASTAC 3つの情シス診断チェックリスト
プログラムの中心となるASAPでは、ラザルス式ストレスコーピングインベントリー、自我態度スケール、POMS2の3種類の心理検査を使用する。また、情シス業務に特化した診断チェックリスト「ASTAC」も活用し、多角的に参加者を理解する。
ラザルス式ストレスコーピングインベントリーはストレス対処方略(問題解決・感情調整)を評価し、自我態度スケールは自己認識や自己肯定感等のパーソナリティを測定する。POMS2は怒り・混乱・抑うつなど7つの一時的な気分状態を評価する検査だ。
サービスの利用は、まず専用サイトからの申し込む。その後、利用者は心理検査を受けて返送する。これらの手続きが完了次第、カウンセリングの日程調整が行われ、90分間のカウンセリングが実施される流れとなる。カウンセリングではASTACを参考にアクションプランが策定され、最後にアセスメント報告書が送付される。
費用は1人当たり5万7640円(税込)。現在、無料モニタリングも募集している。