うわさが本当なら、Appleは「iOS 7」以来となる大規模なデザイン変更に取り組んでいる可能性がある。iOS 7では、スキューモーフィックデザインを廃止し、フラットデザインを採用したことは広く知られている。アイコン、メニュー、ウィンドウ、システムボタン、アプリのデザインも刷新する計画だと報じられているが、それだけではない。同社はこの刷新を全てのデバイスに適用する意向だという。
Bloombergによると、Appleは「iPhone」から「Vision Pro」に至るまで、OS全体でより一貫性のある外観を目指しており、この大規模なアップデートを2025年の開発者会議「Worldwide Developers Conference(WWDC)」で発表する予定だ。このアップデートは現在、「Solarium」と呼ばれている。
Solariumとは何か
BloombergのMark Gurman氏は3月、「iOS 19」「iPadOS 19」「macOS 16」が、ガラスのような外観でより透明性の高い新デザインを採用すると初めて報じた。そして5月になり、この大規模なデザイン刷新のコードネームは、Apple社内でSolariumとして知られていると明かした。これは、太陽の光が差し込む明るいガラス張りの部屋を想起させる狙いがあるという。
この流出したコードネームは、同社が透過性のあるモダンな外観を求めている証拠と見なされている。Gurman氏はまた、SolariumはiPhone、iPad、Macだけでなく、Appleのソフトウェアエコシステム全体のあらゆる領域に及ぶと予想しており、10年以上で最大のUI刷新となるだろうと述べている。まだ詳細は多くないものの、その変更は「新しいデザイン言語や美的調整をはるかに超えるものになる」という。
Solariumがもたらし得る変化

提供:Apple
Solariumの核となるのは、軽快さと透過性であると考えられ、Appleの全てのハードウェアに適用されるだろう。これまでのところ、多くの情報は出ていないが、行間を読むと、何が期待できるかについて幾つかの推測を立てられる。これまでに得た情報から、Solariumがどのように影響を与えるかについて、筆者が考える4つのポイントを以下に示す。
明るく透過性のある機能:Appleの全てのデバイスのソフトウェアメニューは、より明るく、つや消しで、ガラスのような効果が採用される可能性がある
フローティングコントロール:従来のフラットなツールバーではなく、コンテキストボタン、アクションシート、ウィジェットなど、多くのUI要素が、表示中のコンテンツの上に浮かんでいるように見え、2D画面でも空間的な奥行き感が生み出されるだろう
丸みを帯びたアイコン:Vision Proのホーム画面のように、より滑らかな四角いアイコン(スクワークル)が表示されるようになるかもしれない
一貫性のあるナビゲーション:統一されたレイアウトと標準化されたメニューが期待される。例えば、使用しているデバイスに関係なく、「共有」または「設定」アイコンをタップすると、ほぼ同じように表示・動作する