富士通、創立90周年に向け「川崎工場」の再開発計画を再始動

ZDNET Japan Staff

2025-06-02 12:53

 富士通は6月2日、同月に創立90周年を迎えることから神奈川県川崎市と連携し、同社川崎工場(川崎市中原区、現Fujitsu Technology Park)の再開発プロジェクトを開始すると発表した。再開発を2011年に開始したが、2015年に計画の見直しで一時中断していた。

 川崎工場は同社創立当初からの主要拠点で、当初の再開発計画では、研究開発の主要拠点にふさわしい環境整備を目指し、第1期として2011~2016年に敷地内での新棟建設および老朽化建屋の解体、時期未定ながら第2期として、ビジネス環境に合わせたさらなる整備の実施を予定していた。見直しで現在は老朽化した建物の解体などを進めているという。

 他方で、2024年度上期に研究開発機能やコーポレート機能をFujitsu Technology Parkに集約し、本社機能を移転。2025年1月には、量子コンピューティング研究開発戦略の一環として量子棟建設も開始し、2026年度の完成を予定している。

 新たなプロジェクトでは「Open Innovation & Technology Park」をコンセプトに、「豊かな環境を創造するまち」「テクノロジーで社会をひらきつながるまち」「スポーツ、健康を中心に心身が満たされるまち」「創業の精神が息づくまち」の4テーマで段階的に推進していくという。

 第1段階では、敷地の北西部にスポーツの新たな体験価値を提供するエリアを設け、「Fujitsu Arena」(仮称、体育館棟)を新設。テクノロジーやデータ活用により、誰もがスポーツを楽しめるエリアとし、社内イベントや災害発生時の近隣住民向け一時避難場所としても利用可能な複合用途施設を計画する。

「Fujitsu Arena」のイメージ(出典:富士通)
「Fujitsu Arena」のイメージ(出典:富士通)

 第2段階では、同社と顧客、社会、地域とつなぐ多目的施設「Fujitsu Museum/Open Innovation」(仮称)を新設。敷地駅側の広場整備を予定する。地域に開かれた空間として、「多様な人々が集い、テクノロジーに触れて感動し、創造性と探求心を育み、新たなイノベーションの創出に寄与することを目指す」(同社)とし、第1、2段階の詳細と以降の再開発計画については、「今後のさまざまな環境の変化に 合わせて柔軟かつ段階的に推進し、周辺住民の皆さまをはじめとするステークホルダーへ説明をしながら、適宜公表していく」としている。

「Fujitsu Museum/Open Innovation」のイメージ(出典:富士通)
「Fujitsu Museum/Open Innovation」のイメージ(出典:富士通)

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]