米国人の30%がAIを積極的に利用--Comscoreの最新データで明らかに

Lance Whitney (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 佐藤卓 吉武稔夫 (ガリレオ)

2025-06-03 09:41

 「ChatGPT」「Microsoft Copilot」「Google Gemini」などの人工知能(AI)を利用している人は、毎月どれくらいいるのだろうか。このような統計データにただ興味がある人も、ビジネスやリサーチでこの手のデータを必要としている人も、これからはComscoreを頼りにすればいい。

 調査会社のComscoreは米国時間5月29日、定期的な分析調査の対象として、AIの利用状況に関する情報を正式に加えたと発表した。これにより、Comscoreのクライアントは、9つのカテゴリーに分類された117種類のAIツールについて、PCとモバイル両方の月間訪問者数を把握できるようになる。

 この統計データの対象には、ChatGPTやCopilotのような人気の高いサービスだけでなく、「Canva」や「Grammarly」など、AI機能を備えたニッチな製品も含まれる。その目的は、企業、広告主、研究者などに対し、AIの月間利用者数に関するインサイトを提供することだ。

 「この新しいデータセットは、AIツールが急速に普及している状況を明らかにするだけでなく、こうした消費者行動の変化がデジタルエコシステム全体に与える影響を理解するのに欠かせない基本的な指標を提供するものだ」と、Comscoreで最高商務責任者を務めるSteve Bagdasarian氏はプレスリリースで述べている。「AIが消費者のコンテンツとの関わり方を変革し続ける中、このようなインサイトは、環境の変化を先取りしてその可能性を最大限に活用しようとするブランド、パブリッシャー、コンテンツクリエーターにとって極めて重要なものとなるだろう」

 新しい分析の提供を開始するにあたり、Comscoreは最新のAI利用状況に関する実態をいくつか明らかにした。

 米国では、30%以上の人が毎月AIを積極的に利用している。デスクトップでは、OpenAIのChatGPT、Copilot、およびグラフィックデザインソフトウェアのCanvaが、人気の高いAIツールのトップ3となった。一方、モバイルデバイスでは6700万人もの米国人がAIを利用している。また、カテゴリーやタスク別の推定利用者数を見ると、AIアシスタントを除けば、「音声」が2380万人と最も多くなっていた。2位は「画像生成」の2380万人、その後は「デザイン」の2300万人、「動画生成」の2240万人と続いている。

 デスクトップの場合、「Grammarly」とボイスチェンジャーの「Voicemod」が人気の高いAIツールの4位と5位を獲得した。モバイルデバイスでは、最も多くの訪問者を獲得したのはChatGPTだった。2位はマーケティングプラットフォームの「Octane AI」で、その後はCanvaとGeminiが続き、5位はソーシャルマーケティングツールの「Beacons」となっている。

提供:Elyse Betters Picaro / ZDNET
提供:Elyse Betters Picaro / ZDNET

この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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