野村不動産は6月4日、物流に関する課題を解決する効果検証拠点「習志野 Techrum Hub(テクラムハブ)」(千葉県習志野市)を公開した。実際に物流機器を稼働させ、荷主企業のニーズに合った自動化・省人化ソリューションの事例を間近で見られる。

「習志野 Techrum Hub」には、30社60以上のソリューションが見学できる
習志野 Techrum Hubは2021年に物流施設「Landport習志野」に併設する形で開設。ロボティクスやICT、搬送機器といった物流関連技術を持つパートナー企業とともに、自動化・省人化ソリューションを提案する。
現在、30社60以上のソリューションを見学でき、入荷から出荷まで一連の流れに沿った形で見られることが特徴。「デモ会」と呼ばれる見学会には、2025年3月までの間に421社が参加したという。
労働人口の減少に伴い、現場での人材確保が困難になる中、物流拠点ではスポット人材の活用なども増えている。しかし、品質にばらつきが出るなどの課題も顕在化している。
作業を自動化したいと考える物流企業は多いが「何から着手すればいいか分からない」「複数の似ている機器があり、選定が難しい」などの悩みがあり、自動化は進んでいない現状もあるという。習志野 Techrum Hubでは、実際に稼働する機器を間近で見ることで、機器の特徴を理解し、最適な選択をサポートする。
野村不動産では「現場の品質を維持・向上しながら仕事量をこなすには自動化が不可避」としながらも、「(自動化・省人化を実現する)ロボットの導入がゴールではなく、自社の倉庫やオペレーションにどう活用するか体感してほしい」とデモ会の参加者に呼びかけているとしている。