OpenAIは米国時間6月3日、無料ユーザーを対象に軽量版メモリー(記憶)機能をアップデートすると発表した。今回のアップデートで、ユーザーに関する情報を記憶する「ChatGPT」の能力が広がり、最近の会話すべてを参照できるようになった。これにより、過去の会話をよりパーソナライズされた回答を返すためのコンテンツとして利用できる。
We’re starting to roll out a lightweight version of memory improvements to Free users. In addition to existing saved memories, ChatGPT now references your recent conversations to provide more personalized responses. https://t.co/RZFYUC9JAT https://t.co/O8lubCBNZO
— OpenAI (@OpenAI) June 3, 2025
OpenAIは最初、ChatGPT向けの記憶機能を4月にリリースした。この時は、「Plus」「Pro」「Team」「Enterprise」「Edu」プランを利用している有料ユーザーのみが対象だった。今回のアップデートは、無料ユーザーに大きなメリットをもたらしてくれる。
記憶機能は、単純に思えるかもしれないが、OpenAIの最高経営責任者(CEO)であるSam Altman氏がリリース時に述べたように、「驚くほど素晴らしい機能」だ。すでに話したことのある内容をアシスタントに再説明する時間が節約でき、ユーザーにもっと合わせた回答が得られる。
アップデートされた記憶機能の利用には明らかな利点がいくつかあるが、過去の会話という個人的なデータをOpenAIが保存することについて、不安を感じるユーザーがいるかもしれない。そういった懸念に対処するため、OpenAIは2つの解決策を用意している。
記憶機能を(永続的にまたは一時的に)オフにする
記憶機能なしでChatGPTを利用したい場合は、そうしたオプションも利用できる。「設定」から「パーソナライズ」をクリックし、「保存されたメモリを参照する」というトグルスイッチをオフにすれば、記憶機能を完全にオフにできる。特定の、おそらくもっと個人的または機密性の高いプロンプトを記憶させたくない場合は、一時的な解決策として、「一時チャット」をオンにする手もある。
プライバシーを確保したいときに「Google Chrome」の「シークレットモード」や「Safari」の「プライベートウィンドウ」をクリックするのと同じように、ChatGPTでは一時チャットをオンにできる。一時チャットのボタンはChatGPTの画面右上にあり、クリックすると新しいチャットインターフェースがすぐに表示される。筆者は、安心感を高めるためにこの機能をデフォルトに設定することが多い。

提供:J Studios/Getty Images
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。