Confluent Japanは6月5日、「Confluent Cloud for Apache Flink」と「Tableflow」の国内提供を発表した。併せて、「データストリーミングレポート」の調査結果も明らかにした。
「Confluent Cloud」は、業務全体で扱われるデータをリアルタイムにストリーミング、接続、処理、管理する、完全マネージド型のデータストリーミングプラットフォーム(DSP)。「Apache Flink」は、ストリーム処理における事実上の標準であり、Airbnb、Uber、Netflix、Stripeなどの企業で、ミッションクリティカルなストリーミングワークロードを支えるために採用されている。
Confluent Cloud for Apache Flinkを利用することで、顧客は手間をかけずに高品質で再利用可能なデータストリームを簡単に構築できるという。具体的には、Flinkを使用して、データストリームのフィルタリング、結合、強化を簡単に実行できるようになる。また、インフラ管理の複雑さを伴うことなく、あらゆるスケールで高性能かつ効率的なストリーム処理を実現する。さらに、「Apache Kafka」とFlinkを組み合わせた単一プラットフォームとして利用でき、監視、セキュリティ、ガバナンスが統合される。
Confluent Cloud for Apache Flinkは、Amazon Web Services(AWS)の東京リージョンで一般提供が開始され、今後さらに多くのクラウドサービスでも利用可能になる予定。
Tableflowは、業務データと分析システムの統合を簡素化する。具体的には、Confluent Cloudに接続された業務アプリケーションから取得したデータを使用し、分析やAIに利用するテーブルを継続的に最新の状態に保つ。
また、Tableflowはデータ生成段階でデータ処理とガバナンスを実行し、これらのタスクを上流工程へ移行させる。これにより、データレイクやデータウェアハウスには高品質で一貫性のあるデータのみが取り込まれるため、AIの精度向上に大きく貢献する。
同社は併せて、第4回となる「データストリーミングレポート」の調査結果を発表した。このレポートは12カ国4175人のITリーダーを対象としたもので、DSPがAIを活用した成果やビジネス変革にいかに重要であるかを示している。
調査によると、ITリーダーの89%がDSPを活用してデータのアクセス、品質、ガバナンスの課題に取り組むことでAIの導入が容易になると回答している。また、90%が2025年にはDSPへの投資を増やす予定であると回答した。日本からの回答者275人に限ると、ITリーダーの77%がDSPがAIの導入を促進すると見ており、84%が2025年にDSPへの投資を増やす予定であると答えている。
この結果について、Confluent Japan カントリーマネージャーの石井晃一氏は、「今回の調査結果から、日本のITリーダーはデータ活用において、コスト効率と汎用(はんよう)性を重要視していることが分かった。データストリーミングのパイオニアとして、私たちは今後も引き続き企業が抱えるさまざまなデータの課題を解決する包括的なデータストリーミングプラットフォームを提供し、AIやMLの実装をサポートし、日本企業全体のイノベーションを向上させるための啓もうとサポートを行っていく」と述べる。