Anthropic、コーディング支援ツール「Claude Code」を「Pro」プランに投入

Sabrina Ortiz (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2025-06-06 08:20

 「Claude」のコーディング機能はユーザーから高い評価を受けている。「Claude 4」のリリースに伴って「Claude Code」の利用者数は大幅に増加しており、ユーザーベースは50%以上も拡大している。同機能により、開発者はコーディングアシスタントを使って、コードの作成や管理を効率化できる。

 Anthropicは米国時間6月4日、Claude Codeを「Pro」プランで提供開始すると発表した。これにより、月額20ドルでClaude CodeとClaudeの両サービスを利用可能となる。同ツールは、ターミナルや統合開発環境(IDE)内、あるいは「Claude Code SDK」を通じてバックグラウンドで動作させられ、開発者の作業環境にコーディングアシスタントを組み込める点で非常に強力である。

 ただし、Proプランで利用できるClaude Codeには、「Max」プランと比較して幾つかの制限がある。たとえば、小規模なコードベースにおいては、連続して利用できるコーディング時間が1〜2時間程度に制限される。より広範な利用や高い処理能力が求められる場合は、Maxプランの契約が推奨される。Maxプランは月額100ドルから利用可能で、月額200ドルのプランでは最大限の機能が提供される。

 AnthropicはProプランの機能拡充を迅速に進めており、特に高度な利用制限を必要としない一般ユーザーにとっては、有力な選択肢の1つとなっている。例えば、今週に入ってから「Research」と「Integrations」をProユーザー向けに提供している。

 Research機能は、Claudeが広範な情報源を検索し、適切な引用を含む包括的なレポートを自動生成する機能である。情報の取得元はウェブに限らず、接続されたアプリケーションや「Google Workspace」なども含まれる。一方、Integrations機能は、開発者がClaudeの支援を受けながら、「MCP」(AIアシスタントをデータシステムに安全に接続するためのオープン標準)に準拠したアプリケーションを構築できるようにするものであり、ユーザーはそれらのアプリケーションをClaudeに接続して利用できる。

 Claude 4のリリースは、Anthropicに大きな成長の弾みを与えた。同社によれば、有料ユーザーの数は3倍に増加したという。Claude Codeのユーザーベースが拡大したことに加え、機能の利用率も向上しており、トークン使用量は80%以上増加したと報告されている。また、OpenAIも同様の成果を上げており、有料のビジネスユーザーが300万人を突破したと発表している。

 Microsoft、OpenAI、Perplexity AI、Googleは、月額20ドル前後の価格帯で激しい競争を繰り広げている。今後、ユーザーの関心を引きつけるために、各社がさらなる機能強化を進めることが予想される。

提供:monsitj/Getty
提供:monsitj/Getty

この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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