Amazonの構想が実現すれば、荷物を届けるために人型ロボットが自宅まで小走りでやって来る光景を見ることになるかもしれない。
The Informationが内部関係者の情報をもとに報じたところによれば、Amazonは人型ロボットによる荷物配達を可能にするソフトウェアの開発を進めているという。
同記事では、これらのロボットが「Amazonの商用電気バンの後部に同乗し、目的地に到着すると車両から飛び出して荷物を配達する」仕組みになると指摘されている。ちなみに、同社は現在2万台以上の電気バンが稼働しているという。
Amazonの電気バンは現在も人間が運転していることから、ロボットがドライバーの代替ではなく、補助的な役割を果たすことがうかがえる。将来的には、バンが一時停止し、ロボットが一部の荷物を配達する一方で、人間のドライバーが別の配達を同時に進めるような協働体制が想定される。
Amazonは、サンフランシスコのオフィス内に「ヒューマノイドパーク」と呼ばれる屋内の障害物コースの整備を進めており、完成が間近に迫っている。この施設では、Boston Dynamicsの例に見られるような多様な課題をロボットに与える計画であり、まもなく現実世界での実験が始まると見られる。
The Informationによると、Amazonはまだ実際のロボットを開発しているわけではないようで、同社はUnitreeの「G1」などさまざまなロボットをテストする予定だという。G1の価格は1万6000ドルとなっている。
Amazonは先ごろ、AIを中心とした数々の革新技術を発表した。その中には、ロボットが自然言語による指示を理解し、複数の命令を同時に処理できるようにするAI基盤モデルのフレームワークも含まれている。
Amazonは既に倉庫内で75万台以上のロボットを導入し、作業員の業務を支援している。また、6輪の自律走行型配送ロボット「Scout」をカリフォルニアで数年間にわたり試験運用していたが、このプロジェクトは2023年に終了している。

提供:demaerre/Getty Images
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。