「Android 16」が正式リリース--4つの注目機能を解説

Artie Beaty (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2025-06-11 08:18

 「Android 16」が正式にリリースされ、Googleは数多くの大規模なアップグレードを展開している。「Android 15」のときと同様に、新しいOSとスマートフォンを同時に発表するのではなく、それぞれにスポットライトを当てる形で、ソフトウェアとハードウェアの魅力を個別に際立たせようとしている。

 Android 16は、これまでで最も早いタイミングでのリリースとなった。ちなみに、Android 15は2024年10月15日、「Android 14」は2023年10月4日にリリースされている。

 Android 16で導入される主なアップグレードは次の4つになる。これらの機能は、まず「Pixel」シリーズに向けて提供され、その後、年内に他の端末にも順次展開される予定だ。

1. 効率化された更新機能とロック画面対応のアプリ更新

 深夜に注文した料理の到着時間を確認するたびにスマートフォンのロックを解除したくないときや、見知らぬ街で不安を感じていて配車サービスが近くに来ているかをすぐに確認したいときなど、さまざまなシーンが考えられる。効率化されたアプリの更新機能により、ロック画面からリアルタイムの情報を直接確認できるようになる。Googleはこの機能をAndroidに導入するため、アプリ開発パートナーと連携しており、サムスンの「Now Bar」やOnePlusの「Live Alerts」にも対応予定だ。

 また、Googleは、1つのアプリから届く複数の通知を自動的にまとめることで、ユーザーが情報に圧倒されないよう配慮していると述べている。

提供:Google
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2. 強化された保護機能

 ジャーナリストや活動家、企業幹部、選挙関係者など、機密性の高い情報を扱うユーザー向けに設計された「Advanced Protection」は、Googleが提供する中で最も強力なモバイルセキュリティプログラムである。同プログラムは、詐欺電話や悪質なアプリ、危険なウェブサイト、フィッシング詐欺、悪意あるリンクなど、さまざまな脅威からデバイスを守る。

提供:Google
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 Advanced Protectionでは、高度な攻撃に備えるための対策も用意されている。例えば、暗号化されていない2Gネットワークへの接続を制限したり、安全性の低いWi-Fiに自動接続しないようにしたり、長時間オフライン状態が続いた場合にスマートフォンを自動でロックしたり、ロック状態が長く続いた際には自動的に電源をオフしたりするなどの機能が含まれている。

 同機能は、「電話」「Chrome」「メッセージ」などのGoogle製アプリに加え、一部のサードパーティー製アプリでも利用可能だ。

3. 補聴器での通話機能の改善

 Android 16では、Bluetooth LE Audio対応の補聴器を利用するユーザーに向けた大幅な機能強化がなされている。主な改善点は、新たに追加されたマイクの選択肢だ。従来は補聴器に内蔵された前面マイクが使用されていたが、今回のアップデートにより、スマートフォンのマイクを使ってよりクリアな音声通話が可能になる。また、音量などの補聴器の設定もスマートフォンから直接操作できるようになった。

4. ウィンドウ表示とホットキーによる生産性の向上

 Androidデバイスを業務で活用している場合、2つの新機能が作業の効率化に役立つだろう。

 まず、2025年中に大画面のAndroidデバイスの表示スタイルが、「Windows」に近いものへと進化する予定だ。現在の単一アプリ表示や分割画面モードに加えて、Googleは、複数のアプリウィンドウを1つの画面上で同時に開いたり、自由に移動・サイズ変更できる機能を導入するとしており、まるでデスクトップのような操作感が実現される。

 次に、Androidではキーボードショートカットのカスタム機能が追加される。これにより、ユーザーは自分好みのホットキーを自由に設定できるようになる。また、タスクバーがアプリで埋まってしまった場合でも、必要なアプリを見つけやすくするタスクバーオーバーフロー機能も新たに導入される。

提供:Elyse Betters Picaro / ZDNET
提供:Elyse Betters Picaro / ZDNET

この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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