NEC、生成AIで輸出入品の税番特定を支援する新サービスを提供

藤本和彦 (編集部)

2025-06-13 11:44

 NECは6月13日、貨物の輸出入時に必要な品目分類に使用される輸出入統計品目番号(税番)の特定を、生成AIを活用して支援するサービス「AI税番判定サポート」を提供開始する。専門知識やノウハウが求められる通関士の技術継承、輸出入時の税番判定のノウハウ不足といった課題解決を支援する。

 税番とは、国際貿易において輸出入品の分類を統一するために使用される世界共通の分類番号である。通関士は、税番の中から適切なものを選び、それに基づいて関税計算などの手続きを進める。しかし、税番は約1万種類にも及ぶため、その特定には豊富な知識と経験が求められる。そのため、通関士の高齢化による人材不足や、事業会社における税番判定に関するノウハウ不足が課題となっている。

 AI税番判定サポートは、利用者が税番を特定したい品目の名称やHSコードなどをシステムに入力すると、大規模言語モデル(LLM)がその情報を解釈・分析する。その後、サービス独自のロジックに基づき、厳選された情報の中から税番の候補と根拠を提示し、利用者の判断を支援する。

 情報が不足している場合には、用途など追加で入力すべき情報の候補が提示され、利用者がそれに従って情報を追加入力することで、税番の候補と根拠が示され、利用者の判断を支援する。

 LLMを活用することで、税番が規定されている関税率表解説を理解した上で回答することが可能となり、適切な税番を提示できる。これにより、キーワード検索や類義語検索といった既存の手法よりも高い精度で税番の特定が可能になるとしている。

AI税番判定サポートの画面イメージ
AI税番判定サポートの画面イメージ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]