肥後銀行(熊本市)は6月16日、同行が提供する二酸化炭素(CO2)排出量算定システム「Zero-Carbon-System:炭削くん」(炭削くん)に、金融機関向けファイナンスドエミッション(FE)算定機能を追加したと発表した。
炭削くんは、電気やエネルギーなどの各種使用量に関する請求書などのデータをシステムに入力することで、スコープ3までの温室効果ガス(GHG)排出量算定と可視化、排出量削減目標の設定や進ちょく管理、算定結果のレポート出力といった機能を提供する。
新機能のFE算定は、スコープ3のカテゴリー15(投資)に該当する金融機関が投融資を行う先で発生するGHG排出量において、国際基準「金融向け炭素会計パートナーシップ(PCAF) スタンダード」に準拠したGHG排出量を算定できる。

分析画面イメージ(出典:肥後銀行)
また、取引先企業のGHG排出量情報とも連携し、金融機関では取引先の排出量管理にも活用できるほか、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に基づく18セクターに分類しての詳細な分析も行えるとしている。
当初は、FEにおけるPCAFでの7種類のアセットクラスのうち「上場株式・社債」「ビジネス(事業)ローン・非上場株式」の2種類の算定に対応する。今後拡充していくという。

PCAFのアセットクラス(出典:肥後銀行)