「Windows」の設定変更をAIエージェントで支援--最新の「Insider」ビルドに登場

Lance Whitney (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2025-06-17 08:13

 「Windows」には数多くの設定項目が存在し、ユーザーが目的に応じて適切に調整するのは難しい場合がある。こうした課題に対し、MicrosoftはAIを活用することで、ユーザーがより容易に対処できるよう支援している。

 Microsoftは米国時間6月13日、ブログ投稿で新たなAIエージェントのリリースを発表した。このエージェントは、ユーザーの具体的な要求に基づいてPC上の操作を支援・実行する。「音声でPCを操作する方法」や「マウスカーソルが小さすぎる」といった指示に対し、適切な手順を提示するだけでなく、ユーザーの許可があればその操作を自動的に実行する機能も備えている。

 ただし、このエージェントは特定の条件下でのみ利用可能である。現時点では、「Windows 11 Insider」向けに提供されており、プライマリーディスプレーの言語が英語に設定されている「Snapdragon」搭載の「Copilot+PC」が必要である。AMD/Intel製PCへのサポートも近日中に提供するとされている。

 このAIエージェントは、5月上旬に発表されたものであるが、対応PCを所有しているInsiderユーザーであれば、実際に試すことが可能となっている。利用するには、最新のInsiderビルドがインストールされている必要がある。

 Copilot+PCを所有するInsiderユーザーに対しては、「Recall」に関する機能が追加されている。これにより、RecallとWindows上でのアクティビティーに関して収集された全てのデータをリセット可能となった。操作は「設定」の「プライバシーとセキュリティ」を選択し、「Recallとスナップショット」から実行できる。全てのスナップショットとRecallの設定を消去するためのリセットボタンが設けられている。

 以前は、Recallのスナップショットが少なくともデフォルト設定において無期限に保持される可能性があった。しかし今後は、スナップショットが90日後に自動的に消去される仕様となる。この保持期間は設定により変更できる。加えて、MicrosoftはRecallの動作や使用方法を理解するためのヒントも提供している。

 Copilot+PCを使用しているInsiderユーザーは、「Microsoft 365 Copilot」で「Click to Do」オプションを利用できるようになった。テキストや画像をAIに送信し、その内容に関する質問が可能となる。なお、同機能を利用するには、Microsoft 365 Copilotのライセンスが必要である。

 最新のWindows 11 Insiderビルドには、メールアドレスに対する「Click to Do」機能のサポートや、クラウド上の「OneDrive」ファイルに対する新たな共有オプションなど、複数の新機能が追加されている。また、多数のバグ修正も含まれているため、Insiderユーザーにとってはインストールする価値のあるビルドであると言える。

提供:Sabrina Ortiz/ZDNET
提供:Sabrina Ortiz/ZDNET

この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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